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只人の『召喚魔法』運用法  作者: 上昇線


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8

「お疲れ様でした。……死んだかと思っていましたよ」

――なんだこの失礼な事務員は。

一瞬驚いたが、第一階位のソロ探索者が正攻法でこのダンジョンに潜って生還するなどあり得ない。

この反応も無理はないかと、すぐに納得し直した。


東山ダンジョンは、第二階位、それも第三階位に届くような装備を持った探索者しかまともに戦えない場所だ。


そのまま魔石を43個売却する。

単価は530円。計22,790円。ゴブリンの魔石とは桁が違う。


「火球の火魔法が付与された斧と、筋力強化の長剣を売りたい。『前払い買取制度』を利用したいが可能か?」


前払い買取制度――。

協会が主に新人の探索者支援のために設けたシステムだ。

遺物をその場で売却できるが、品物は後ほどオークションにかけられる。

高く売れれば、差額から手数料を引いた分が後日振り込まれるという仕組みだ。

もし1ヶ月経っても売れなければ、当初の査定額でそのまま協会が買い取る。

要は、即金が貰える上に、オークションも出来ると言う優れた制度だ。


「可能です。ですが、お一人様三点までしか登録出来ません」

「十分だ。この二つを頼む」

俺はカウンターに長剣と斧を乗せた。


事務員は現物を確認すると、パソコンへ向き直る。

カタカタとキーボードを打ち込み、「査定が出ました」と事務的に告げた。

「協会では、そちらの遺物を合計130万円で借受できます」


内訳:

・火球の斧――100万円

・筋力の長剣――30万円


「お願いします」


やはり魔法の遺物は高い。

俺の黒馬の大剣と同じで、「魔法が使える」というだけで一定の需要があるのだ。

斧だろうが大剣だろうが、スロットに装備すれば重さは関係なくなる。特性次第では強力な武器になるからだ。


口座に即金が振り込まれたのを確認し、俺は協会を後にした。

この足で、繁華街・栄にある「ダンジョンコレクターズビル」へ向かう。


1〜3階の一般エリアから上へ上がるには、ダンジョンの管理証を提示する必要がある。

俺は初めて、そのセキュリティゲートを潜った。


人で賑わう4階。

ここにいる全員が探索者か関係者だと思うと壮観だ。

俺は6階の「召喚魔法遺物コーナー」が見たい為、直通のエスカレーターに乗り込み上を目指す。


6階につくと、目に飛び込んできたのは煌びやかなショーケースの列だ。

一つ一つ見て回るが、値段の桁が違う。

「第三階位相当の小型ドラゴンを召喚する指輪」などは、億を超えていた。

今日1日で100万稼いだが、このクラスには到底手が出ない……。


やはり、指輪やブレスレットなどの装飾品タイプは値段が飛び抜けて高い。

「嵩張らない」というだけで需要が高いのだろう。

逆に、剣や斧などの武器媒体は安い傾向にあるが、それでも店頭に並ぶような強力な品には手が出ない。


130万ぽっちの懐事情では、高望みは出来ないか。

欲しい遺物は幾つもあったが、今回は見送った。俺は何も買わずに7階へ向かった。


せっかく来たので何となく見て回っていた時、ビビッとくる物が特価コーナーに置いてあった。

装飾のない、無骨な長槍。

握れば、その効果が脳内に流れ込む。


――『騎乗状態に補正をかける』。


これだ、と思った。

黒馬を召喚した時から、その背に乗って戦うことは考えていた。

値段を見る。――安い! 30万円。

俺は即決で購入した。


その後、2階の一般コーナーに降り、「召喚生物などにも使える汎用鞍(サイズ調節機能付き)」を50万円で購入。

さらに、ゴブリン用の装備として「ただの鋼鉄の長剣」を2振り、「バックラー」を2組購入。これで40万円。


しめて120万円の出費。

結果的に、とんでもない爆買いをしてしまった。


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