約束ってどうにかして守りたくなるよね
テストまであと少ししかないのにカフェに行ってしまった(しかも奢らされた)ので今日から試験勉強を始める。勉強会は明日からするという約束なので今日までは家でしっかりとしておこう。
「ん?電話か?」
11時過ぎなのに電話をかけてくるとは思ってなかった。
「……おい」
ついつい携帯に向かって突っ込んでしまった。
画面には【イズミ】と書いてあるからな……
……とりあえずでるか……
「おまえ勉強しろ……」
「へるぷみー」
「はあ、何があった?」
そして度肝を抜かれた。
「教科書家に忘れたでござんす」
「切るぞー」
「ちょい待ちィー!可愛い乙女が助けを……」
切ってやった。
和泉は勉強せずに寝たそうだ……
だからか知らないけどいつもより授業は真面目に受けていたらしい……らしいというのは爆睡していた磯崎から聞いた話だからだ。
「とりあえず勉強をどこでするかだな……」
そう、ここらへんはドがつくほどの田舎なので勉強するようなところも少ないのである。
「んー確かにどうしようかねー」
昼休みに磯崎含めた三人で話していた。
「正直なところ図書館しかないよな……?」
……さっきも言ったとおりど田舎なのでショッピングモールすらないからな……
「じゃあうちくる?」
と、和泉が言った。え、まじ?
「じゃあこーちゃんちに集合ね」
……僕の意見も聞いてほしい……と思ったが言うことすら許されず和泉の家で勉強することになった。
「なぁ、今日暇か?」
勇人が掃除の時間に聞いてきた。掃除時間に喋っちゃだめだという決まりを守るつもりはないらしい。
「悪い、ちょっと用事がある」
「あーおけ。わかった」
「また今度誘ってくれ」
勇人は「はいはい」と言いながら別の友達と喋りに行った。……その瞬間に先生が来て連れ去られていたが。