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東方救嬢期 〜男の娘の幻想入り〜  作者: ASADE
第一章 幻想郷巡り。……にしたいです。(作者の願望)
38/50

第33話 なすすべのない攻防

 このペースの投稿だと一年に12本くらい投稿になるんですかね?

ハハ、草{白目)

 雫が滴るような、研ぎ澄まされたような膠着状態の後。

 僕らは、同時に動き出した。

 あの人はスペルカードを持ち、僕らは互いに互いを弾いていた。すると僕らは、スペルカードが発動される前に姫様を挟む対角線上に移動をする。

 

「スペルカード発動。難題『龍の頸の玉 -五色の弾丸-』」


 そう宣言されたその瞬間、あの人を中心として、円状に薄い弾幕の幕が張られた。

 続け様にウェーブを描くように左から右へ、右から左へと色とりどりなレーザーが交差しながら射出され、そのレーザーが出現した場所から、花が開くように弾幕が撒かれた。

 これをただ単純に避け切ることは難しいと思った。……上手く使えるかどうかはわからないが、早速これの出番のようだ。

 そんなことを考えながら、目前に迫る弾幕めがけて、ひいてはその核を狙って。

 僕は、それを振り下ろした。

 瞬間、それは真っ2つに割れてそれぞれの軌道を辿り、爆発した。……そして、気づく。

 そのナイフに、微かに魔力が纏っていることに。

 これは……先ほどの、弾幕の魔力だ。

 僕はその考えに至った瞬間、反射的に、そのナイフを薙いでいた。

 次の瞬間、その魔力は、飛ぶ斬撃へと姿を変える。

 その斬撃は途轍もないスピードで飛影していき、一瞬反応の遅れた姫様の服の裾を、小さく裂いた。

その光景に、僕は思わず目を落とす。そのナイフは、微かな光を跳ねていた。

 ……これは、こんなことができるのか。

 かろうじて、そう思考をした。

 

「っ……!」


 ハッとして、気づいた時には既に目前に弾幕が迫っていた。

 体をよじって、何とかそれを交わそうとする。……が、そのかい虚しく、その弾幕は頬をかすり、鮮血を飛ばした。

 そうだ、まだ、スペルカードは終わっていないのだ。別のことに思考を割く暇はないし、よそ見をするなんて以ての外だ。集中しなければならない。

 ……そうしなければ、僕は、殺られてしまうから。

 そんなことを考えて警戒を強めながらも、僅かに思考を回し続ける。

 ……これは、外的要因でしかあれは起こらないのだろうか? ふと、そんな考えが頭をよぎった。

 弾幕に当てて魔力を纏わせるのではなく、魔力……基霊力を流して纏わせる。そんなことはできるのだろうか?

 それができたとして、もし流し込む場所を制限できたのなら……


「霊夢さんっ!!」


 力一杯声を張ると、霊夢さんは僕に……ではなく、僕の持っているナイフに視線を向けた。


「やってください!! これで……決着をつけます!!」

「……! ……信用するわよ、藍奈!」


 霊夢さんはそういうと、懐から一枚のスペルカードを取り出した。

 ……だが、その刹那。


「……つまらないわ」

 

 姫様が、そう言葉をこぼした。

 そしてそれが耳に届いた時にはもう、姫様の姿は消えていて。


「カハッ……!?」


 そんな声が聞こえた。反射的に、その声の方向に視線を飛ばす。


「……え?」


 ……そこには、鳩尾に拳を入れられている霊夢さんの姿があった。

 思わず動きを止めて、瞠目をする。

 見えなかった。それに、霊夢さんがなす術もないなんて……そんな考えが頭をよぎる。

 ……そしてその隙を、姫様が見逃すはずがなく。

 気づいた時にはもう……僕の鳩尾には、深く、深く。彼女の拳が、突き刺さっていたのであった。


 耐えきれなくなって、口から唾を飛ばしてしまう。

 頭で何も考えられなくなって、反射的にナイフを薙いでいた。

 だがその先にはもう、誰もいなくて。空振ったそれは、弱々しく宙を泳いだ。

 瞬間、強すぎる鈍痛が襲ってきて、グラりと視界が歪む。

 歯を食いしばりそこを抑えて、意味もなく唸る。……唸ってしまう。

 咳が出て、無意識に添えた手を見てみるとそこには、微かな赤が混じっていた。

 その時の僕は、もう勝てないかもしれない。なんて、そんなことを考えていた。


「……落ちていないのね」


 彼女の声が響き渡る。彼女は、視界の隅で笑っていた。

 ゆっくりと顔をあげ、彼女に視線を合わせる。

 悠々とした微笑みを浮かべ、服の裾で小さく口を覆っている彼女が、そこにはいた。


「撤回するわ」


 いきなり、そんなことを言われた。


「……何を……ですか?」

「さっきの言葉を、よ」


 さっきの……あぁ。つまらないと、そういえば言っていたな。


「あなたは強い。……そして、面白いわ」


 先ほどまで微笑みとは一線を画した、深く、それでいて妖艶な笑顔を浮かべながら、彼女はゆっくりとした口調でそう言った。


「……僕は、そんな風に言われるような者ではありません」

「それは、どうして?」

「そんなの決まってるじゃないですか。……僕が、弱いからですよ」

「へぇ……そうなの」


 彼女は、くすくすとした笑い声を上げる。そしてだんだんとそれは大きくなっていき、次第にお腹を抱えた。


「いい……気に入ったわ、あなた」

「……? あ、ありがとうございます……??」

「ふふ……ふふふ……♪」


 楽しそうに笑う姿を見て、頭がバグり始めた。

 しかもなんでお礼言ったんだろう?

 ちょっと何やってるかわかりませんね。


「ねぇ、あなた」


 そういう彼女の雰囲気は、少しだけ変わっているように思えた。

 そして、真剣な眼差しを僕に向けながら、続ける。

 ……その、予想だにしない言葉を。


「私たちにつかない?」

「……はっ……?」


 一瞬思考が停止する。

 彼女は、今……なんて言った?

 私たちに……つかないか……??


「あなたは面白いわ。そして強い。……あなたとなら、私の、私たちの“目的”を遂行できるかもしれない」

「それは……僕に、寝返れと言っているのですか?」


 絞り出した言葉は、たったそれだけだった。

 そしてそんな言葉に、彼女は。


「えぇ、そう言っているのよ」


 そう、断言をした。

 頭の中で“何か”がちらつき、息が切れる。

 なぜ、なのだろうか。これは先ほど、僕が永琳さんに言ったこととさして違いはない。

 なのに……なぜ僕は、こんなにも憤りを覚えているのだろうか?

 言葉は選んだ。希望的観測からもしかしたら、なんて甘い考えを持って永琳さんに向けそれをぶつけていた。明確に違いはあるものの、遠い目で見ればやはり違いはない。

 だから、僕は同類のはずなのだ。……いや、もっと酷いかもしれない。

 なのに、何故……あ。

 そうか……そうだ、これは……


「どうする? あなたは」


 ……僕が———


「……お断り、いたします」

「……そう、残念だわ」


 ———子供だからだ。

 そして、次の瞬間。

 ……風切音が、響いたのだった———。




   ———残り時間 後 3分———

どうも皆さんこんにちは!

やっとこさ生活が落ち着いてきたASADEです!

ちょいちょい書き溜めしてたんですけどあと1話くらいしかできてないんですよね……

まぁちゃんとやりたいっていう思いが具現化したとでも思えば……まだ……

それにしてもおそない? びっくりするんだけど。

自分のことだけど。

これからはもうちょっと投稿ペース早めたい(n回目

もう思いつかなくなったので今回はこの辺で。

それではみなさん、サラダバー!

ってか投稿時間またバグってない?

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