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運命は必然なのです!  作者: タロト
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第一話 ぶかぶかの制服に身を包んだ私たち①

主人公

・神谷 夢

非科学的なことを信じるタイプの主人公。裸眼。


・現世 真

科学的なことを信じる主人公。眼鏡。

クラスを確認する。


5組。


至って平凡な良い響きだ。

私の高校生活は、こうして始まった。


「まずは、自己紹介を始める。」

担任の教師が言う。



さあ、始まりました。

自己紹介タイム。実況は、私神谷。解説は、夢さんにお越しいただいております。


神谷)夢先生、今日はよろしくお願いいたします。


夢)はい、よろしくお願いいたします。


神谷)それでは、今回の種目、自己紹介ですが、いったいどのような部分がポイントとなるのでしょうか。


夢)そうですねえ、やはり、男子としては、ある程度ふざけた面白いユニークな自己紹介、もしくは雰囲気で魅せるクールさ、などがあるでしょうね。


ここでふざけて爆笑が取れれば、一躍スター選手となれますからね。期待大です。


神谷)そうですね。


女子としてはどのような部分が期待できるでしょうか。


夢)はい。女子は、ここで変なウケを図らずも取ってしまうと、まずはいじられキャラスタートとなってしまいますので、その点には注意しないといけません。


さりげなく、自分の趣味をいれることで、自らの趣味と合致する友達も作れますし、男子も話しかけてきやすい。


あまり、過激すぎてもいけないし、無個性すぎてもいけない。


あくまで香水のように可愛さを纏うのがポイントでしょうね。


神谷)なるほど。男子よりも高度なテクニックが要求されると言うことですね。


さ、まもなく始まりますよ。



ガッタン。

「芦田 光輝です。出身は関西の方なので、なまりもあるかもしれませんが、よろしくお願いします。趣味は、釣りです。よろしくお願いします。」



神谷)さあ、まずはトップバッターの芦田くん。無駄なく、要所を抑えたとても良い自己紹介でした。


夢)そうですね。

関西訛りというのが、自分の印象をつけ、なおかつ話題にしやすい、とてもいい紹介でしたね。


彼がトップバッターなので、必然的に2番の方は彼の自己紹介を参考にすることになるでしょう。


神谷)しかし、トップバッターからレベルが高いですねえ。


夢)私、今ふと思ったんですが、彼がこんなに自己紹介が上手いのは、彼の名前に秘密があるのではないでしょうか。


神谷)と、いいますと?


夢)はい。彼の名前は芦田あしだです。

つまり、出席番号がほとんど名前の五十音順で並ぶことの多い学校社会では...


神谷)トップバッターを務めることが珍しくなかったというわけですか。


夢)はい。

彼はそれにより、幼き頃から訓練を積んできたのではないでしょうか。


神谷)なるほど...。

名前由来の過酷な運命ですね。


では、次が始まります...。




そんな感じで、自己紹介は行われた。


私は、うちで飼ってる柴犬を思い出し、犬好きという点でアピールした。


他のクラスメンバーも一般的な自己紹介を終えた。


「それでは、班になって学年テーマの曲の案を出してくれ。」



学年テーマ曲か。


あんまり何に使われるのかピンと来てないが、とりあえず適当に書いておくか。



「えっと...みなさん。何か案あります?」

班になったはいいが、初対面のメンバーなのだ。


気まずい雰囲気はまだ払拭されていない。


というか、先生!


こういうのは出席番号早い順とか生年月日順とかで、代表者決めるとか指示出すとこでしょ!


こっちに投げてどうすんの!


「とりあえず...。」


一人の男子が切り出す。


「僕が、進行役しましょうか?」

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