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集団召喚、だが協力しない  作者: インドア猫
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日魔流闘術

今日からは本格的な戦闘の訓練に入るらしい。といっても、俺には必要ないかもしれない。


日魔流闘術。爺ちゃんと婆ちゃんが日本に来て、金を稼ぐためにしたのが魔国流闘術の道場。それに地球の武術を取り入れて、長い時間をかけて昇華させたのが日魔流闘術。日本と魔国の闘術という、超そのまんまなネーミングだ。


「他の者から君は武術を修めていると聞いた。しかしそれが魔族に通じるかわからない。そこで戦闘用魔道具を使って一手手合わせするのはどうだ?」


「いいぜ。こういうときは名乗り合うか?日魔流闘術、師範代。クレルス・ベルク」


「エルランド王国騎士団団長、エルランド聖流、ジーク・グラキオス。戦闘用魔道具、訓練と試練の間、発動」


『精神と○の部屋かよッ‼』

クラスの男子たちは合唱した。この魔道具、死にかけたら自動排出される仕組みになっているらしい。


あと、この初老のおっさん騎士団団長かよ。本気を出さざるを得ないか?武器は隠して素手でいこうとしたんだが、そうも言ってられないな。


構えに隙がない。こっちの武器は持ち手の棒に鎖をつけ、その先に短剣がついている謎武器。婆ちゃんが遠・中・近全対応したいと考えて作った武器だ。


短剣として使えば近距離で普通に戦えるし、鎖を持ち手に巻くなり何なりして長さを調整すれば遠・中距離にも対応できる。


とはいえ、鎖の部分は隠したい。長袖で袖口が広い服なのでしまえば隠せるから短剣使いということにしておくか。両手の袖口からするっと短剣だけをだす。


ならば接近しなければならない。相手の武器は騎士剣。間合いは比べるまでもなく相手の方が長い。


「ふむ、短剣。どう接近するか考えているのだろう。来ないのか?ならば、こちらからいかせて貰うぞ。飛剣・横一文字」


斬激を魔力で飛ばしてきやがった。とっさにジャンプして短剣で受け流す。地面に降り立ったあと、人外の脚力をもって相手に突っ込む。軌道は愚直に一直線。


「む、直線?罠か。その程度の小細工が通じんわ。気配は此方だな。なめるなよ?」


「残念だったな。そっちも罠だ。・・・ッっと気付いていたか。逆に誘い込まれたな。なかなかだ」


「そういう君は、罠を張るだけでまともに戦う気がないようだがどうした?自信がないのか?その程度で強いとなると、ステータスばかりで勇者の技術は壊滅的だな」


「そんな安い挑発に乗るかよ。馬鹿にしてんのか?こっちも本気を出せないやむにやまれぬ理由があるんだよ」


本気出したら正体が露見するからな。それに鎖のこととか隠しまくりだからな。


「それが嘘でないことを願うな‼」


日魔流闘術体術 音歩


音の速度での歩という意味だ。その名のとおり、速く移動する体術。基礎鍛練の繰返しを続けて続けて続けた者にのみ習得できる基礎にして極意。家の三十の家訓の内の一つ。基礎こそが真の極意である。だ。


右手の短剣を振るうも相手も反応し、かするだけだった。だが連撃が短剣のウリだ。後ろに逃げようとしているがそうはさせない。同じ速さ。否、1.15倍の速さで歩く。一気に踏み込み、短剣を振るう。だがあと一歩のところで避けられ、逃げられた。


「馬鹿にしたことを詫びよう。貴殿は強者だ。すまなかった」


仕切り直し、一気に踏み込み合う。少し距離が長いときは相手の武器が有利なので防ぐしかなくなる。近寄れないと厳しい。剣の速さもさることながら、重みが凄い。初老のおっさんの剣とは思えない。


日魔流闘術体術 噴突からの鷲蹴。右足を上に蹴りあげてから思いっきり踵落とし。更に落とした右足を使って地面を踏み、回転蹴りを喰らわす。


日魔流体術 独楽(どくらく)。コマを音読みしただけである。ただその威力は凶悪。だが避けられる。しかしその可能性も折り込み済み。さらに独楽(どくらく)を終えた左足でまた地面を踏みしめ、右足で回転蹴り、裏独楽(うらどくらく)をあてる。


「チッ、跳んで威力を消したか。骨の一本くらいは折って起きたかったんだがな」


「貴殿、なぜ斬撃が効いていない?傷つかない訳がない。まるでゴーレムのように固い」


「そら近接戦闘するなら多少の傷はつくだろうからな、それ対策に恩恵貰うときに頼んどいたんだよ」


いやー、今超絶ヒヤッとしたー。ゴーレムのようにっていうか、ゴーレムの血が流れてるんだよ。バレたかと思ったぜ。硬化使わなくてもある程度は素で固いからな。何とか誤魔化せたか?


「そうか、しかしまだ本気を出していないようだがどうした?貴殿はまだ本気を出せないとでもほざくか?どうなんだ」


「さぁどうだろうな?そういわれて本当のことをいうとでも思ったか?さすがにそれは馬鹿の所業だろ。お前はそれがわからない程の馬鹿か?」


「フン、行くぞ‼烈風・神速斬」


はやッ、速度がおかしいだろ。まさか反応するのに精一杯になるとは。音歩より速いじゃないか。王国騎士団団長、脅威的だな。用警戒リストに載せるべきだな。


「【思考加速】【並列思考】」


まさか使わされるとは、数だけが脅威と思っていた考えを改めるか。確かにほとんどのやつが弱いが、たまに強い者もいる。人間は面倒だな。 


ここに魔法のエルフと力のドワーフが入るのか。なるぼど、策をたてるのが面倒そうな連合だな。そこは作戦畑の仕事であって、俺の仕事ではないんだが、酒牙さんができるのか?いや、副官が優秀なのかもしれないな。


「さしずめ、思考速度を速くし、同時に者を考えるといったところか。ならば見せてやろう。しっかりガードしろよ。エルランド聖流、秘奥技、十剣・光斬」


剣の気配が十個!?幻術?いや、違う。実体化している。魔力塊でもない。臭いが鉄だ。【思考加速】を使っても見えない速度で剣を振るっている?いや、全くの同時だ。


「そこまでだ。騎士団長。勇者殿。貴殿らの戦い、見事ではあったが、少しは周りのことを考えていただきたい。周りをめちゃくちゃに荒らして、他の勇者殿たちの訓練に影響を及ぼしているではないか」


そういわれて見れば確かに。全く気にしてなかったな。しかしあの十剣・光斬の秘密は暴いて起きたいのだが、さすがに無理か。

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