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集団召喚、だが協力しない  作者: インドア猫
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騎士長=化け物

「貴様は何者だ?そんな気持ち悪い仮面で顔を隠しているが、顔を隠したところでそんなに色々体にくっついていたら隠す意味はないと思うぞ」


「うっせーな。あと、気持ち悪いとか言うな。これでも特別な魔道具なんだぞ」


隠蔽技能については相当の代物らしい。物作り最強種族のゴブリンお墨付きだ。


「まぁ言葉はそう多くいらんな。始めるかッ!」


知らんとばかりに飛んで【魔弾】で攻撃。わざわざ鎌倉武士的な一騎討ちに付き合ってやる理由はない。粗方雑兵を片付けたら付き合ってやってもいいがな。


急降下して短剣で狩っていく。低空飛行×【転移】のコンボでサクサクと効率的に殺る。人間と魔族のそもそものスペックの差が生きてくる。


「粗方掃討完了。せっかくだ。一騎討ちに付き合ってやるよ。かかってこい」


【思考加速】【並列思考】発動


正直まともに一騎討ちする気も義理もない死ノ鎖は四本セットの道具だ。四本による圧倒的な手数と奇襲性が売りだ。ならばそれが活かせる環境で戦うべきだ。しかしここは森とかじゃなくて平原。


ならすべきことはその環境の構築。手品の基本は関係ないところに注目を集めておいて本命を隠すこと。誰だか忘れたがテレビでそんなことを言っている人がいた。多分マジシャンの人。


隠すべき本命は死ノ鎖の数。今のところ二本しか出していない。このまま二本だと思ってもらうことが重要だ。二本に無理にでも注目を引き付ける。効果的なのは外道な戦い方。


上空で優位をとってから、短剣飛ばしと【魔弾】攻撃をする。戦争は制空権を取った方が有利。上空からの一方的な攻撃。


「チッ、卑怯な。飛剣・遠斬」


なんで斬撃が空飛ぶんだよ。心の中で悪態を吐きながら【転移】で奇襲する。っと反応するかよ。後ろじゃなくて斜め左後ろからだったんだがな。


「殺気を消せていないぞ」


そんなの感じれるのかよ。悪寒が走る感じか?加速状態にある思考の中で必死に対策を考える。こうしていると世界が遅く進んでいるように感じる。自分も遅いのだが。


いきなり踏み込んで来たヤ剣士の攻撃を避けて反撃に死ノ鎖を飛ばす。二本が同時に心臓と頭を襲う。が、心臓部を狙った攻撃を先に突きで止め、頭の方を襲った短剣は上に切り上げて止められた。


「狙いが分かり易い!甘いな」


当然弾かれますよ畜生!今のであわよくばと考えた俺が馬鹿だったな。クソが。というか何あれ?早過ぎない?


「後ろ見てみろ!」


死ノ鎖の機能の一つワープホール。名前の通りワープホールを発生させ、離れた位置の敵を刺す。と言う機能。これをブーストと併用すると突然銃弾が何もないところから飛んでくるようなトンデモ攻撃になる。


「すまんな。お前との戦いは遊びだ。戦争で数の差は圧倒的不利だからな。対応させて貰った」


「なッ、貴様ぁぁぁぁぁ。がはっ」


何人もの心臓を貫いている鎖を見て激昂。そこに突き刺さる短剣。しっかり肺を狙って刺す。そこに魔法伝導機能を使っ・・・。

なんだ⁉︎


いきなりの剣閃。とっさに【竜鱗】と【硬化】を使ってガードする。


「情けないですね、それでも帝国十傑ですか。まだ我が国の騎士長や近衛四人の方が強いですよ」


「かはっ、耳が・・・・痛いな。少し・・・・・冷静さを失った」


おいおい、あれだけ食らって普通喋れるか?そもそも卑怯なて使わないとやばい時点で相当化け物だろ。そしてあの騎士長レベルある近衛四人、帝国十傑の他のメンバー。あれ?勇者いるか?


そして今目の前にいるのが母さんを追い詰めた聖女様様。ついた二つ名は、『血華の戦乙女(ヴァルキリー)』これはやばい。母さん級に強いとなると俺だと無理だな。本当に勇者いらないだろ。


種族的には魔族に劣っている人間は数と技で勝負してくる。それをどうするかが戦争に勝つ為に重要。どうすればいい。さらに【思考加速】と【並列思考】をかける。結論。逃げろ。


「避難完了だ!逃げるぞ。聖女の奴が来た時点で私達に勝ち目はない。せめて魔王様か、ミノか悪魔のやつがいればよかったが、獣王国の対応があるから無いものねだりしても仕方がない。この都市は捨てる」


苦渋の決断と言った感じで酒牙さんが叫ぶ。


「逃すとお思いで?」


「逃げさせて頂きます。【捕縛ワイヤーボックス三式改】。三秒くらいしか足止め出来ないでしょうけど、それで充分です」


『【転移】』


悪魔とドラゴニュートによる大合唱が響き渡った。

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