8/10
私の思い 彼の心
どうしていいかわからずに
ただぼーっとしていた。
いつのまにか外は暗くなっていた。
ため息混じりに立ち上がり電気をつけた。
彼はまだ帰っていなかった。
『買い物でも行こうかな』
独り言を言いながら出掛ける準備をしていると
玄関の開く音がした。
『おかえり~~』
私は玄関まで飛び出していった。
・・・・・・彼は無言だった。
バカな私は疲れているんだろうと
それくらいにしか考えていなかった。
『ご飯食べる?』
彼は難しい顔をして黙ったままだった。
意を決したように彼が口を開いた。
『ひとみ ちょっとこっちにきて座って。』
動悸が止まらない
震えがとまらない
厭な予感がする
戸惑っているとまた彼に呼ばれた。
何の話だろう。
今日伊藤さんに話したことを起こっているのかな?
毎日部屋に来ていることが嫌なのかな?
胸の鼓動は激しくなるばかりだけれど
逃げられそうに無い。
私は少し緊張しながら彼の前に座った。




