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序ーおもいでー
序
幼い頃の僕。
姉さんの後ろ姿ばかりを追いかけていたっけ
姉さんに追いつけたことはない。
こてっ、「痛っーーーー」
「ああ、もう、大丈夫?」
大丈夫だったけど、
姉さんに構って欲しくて。
「痛いよーー!うえ〜ん」
って、わざとらしく泣いた。
姉さんは困り顔ひとつせず、
「『痛いの、痛いの、飛んでけ〜!』
ほら、治ったでしょ?」
「……うん。」
姉さんの眩しい笑顔には逆らえない。
姉さんはもう転ばないように
隣に並んで歩いてくれる。
「姉さん」「なあに?」
「痛いの痛いの飛んでけ〜ってなに?」
「ん?そういう魔法」




