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錯覚  作者: 志知
恋愛感情
2/3

1


彼氏なんてゲームのヒロイン役でしかない。


主人公は当然自分自身で、ヒロインをゲットできれば終わり。


しゅうりょう!


そんなゲームレベルの男の為に睡眠時間を減らし、


趣味に費やす時間も減らし、結局一緒にいる時間が息苦しくなって、安らぎを求めるようになる。


だから彼女や彼氏以外の異性に目も向くし、居心地が良ければそちらに行くこともあるだろう。


それが何故悪いことの様に言われるのか私には理解できない。


付き合った時点で結婚も視野に入れている若者の話を聞くと哀れに思う。


所詮、彼氏彼女もゲームに登場する人物となんら変わりない。


産声を上げた時点でゲームスタート。


死ねばゲームオーバー。


6,70年続くリアルなロールプレイングゲーム。


そんな長いゲームなら、今、彼女の悩みの種である彼氏という存在は


もしかしたら村人Aレベルの人間なのかもしれないのに、


そこまで執着し、悩むのもいかがなものか。と思う。


一般的に世間に受け入れられるとは思ってはいないし、


むしろ、頭がどうかしているのでは?と思われる可能性も否めない。


けれど、私の考えはおそらく間違っているのだろうが、間違ってもいないだろう。






時計に向けていた目線を彩奈に戻し、



「まだ若いんだし、男一人に執着しなくいでまだ遊んでもいいじゃん」




結局、当たり障りない事を言ってこの場を切りあげてさっさと帰ろうとすると、


彩奈はそれじゃ納得いかない表情をした。




「だって、それじゃ彩と別れた後、あっくんはその女と付き合っちゃうじゃん」

「別れても、彩の事は好きでいてほしい。別れたことを後悔させたいの。」

「大体、浮気する人間てどんな思考回路してるのか理解できない。」

「猿と一緒じゃん。」




納得がいかない返事だったらしく、今まで以上に口数が増えた。


自分と別れたとしても、他の女と付き合うのは嫌。


で、おそらく私が新しい男と付き合うのはOKなんだろう。


どんなルールだよ。と笑ってしまった。






「浮気なんてよくあることでしょ。」

「あたしも他にいい男がいれば浮気も二股もするわ」





言ってからしまった!と後悔した。


浮気した男を援護するような発言は、女をヒートアップさせる。






結果、私が解放されたのはそれから2時間後だった。










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