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なんで、こうなるのさっ!  作者: 利川沙夜子
2/3

中:仕方がないけどさっ!

さらっと、書いたので、まちがいあるかもですが…

よろしくお願いいたします。

 この世界では、15~18歳までの4年間を魔法学園で、寮生活をしながら、文武を学ぶことになる。


 あの、屈辱な14歳の誕生日から、もう4年が経ち、来年の春に、僕は魔法学園を卒業する……

 

 結局、ロッドの意匠に合わせて変わったベルトは、花弁が散らばった、やっぱり可愛らしいモノだった。

 アーサー王子殿下は、ニヤニヤしながら眺めていたのを、昨日のことのように、思い出せるくらい、僕にとって屈辱だったのだ。

 ただ…なぜ、こんな可愛らしいロッドになってしまった原因は、すぐに解ったんだけど…。



 あの日の夜、僕はずっと、イライラしていた。ベッドに入っても、悶々とロッドをどうにか出来ないかと考えていたが、良い案が浮かばず…。

 しかも、次の日には、考えすぎたからなのか、知恵熱が出た僕は、高熱にうなされながら、夢に見たのは、前世の自分だった。



 ワタシは、至って普通の家庭に生まれ、普通に育ってきた女の子だった。

 だけど、14歳の時に、ただの風邪から、重度の肺炎になってしまい、そのまま呆気なく他界した。

 まぁ、中二病まではいかないまでも、姉がはまっているラノベを貸してもらったりしていたくらい。やっぱり、その中には、転生したり転移したりの物語もあったから、もちろん読んだ。

 あと、兄がやってたRPGの中で、この世界似たゲームがあり、主人公はアーサー王子殿下で、サポート役に僕こと、クリストファーがいた。ストーリーは、初心者の為のアカデミーで鍛えて、その後、ストイックにダンジョンで鍛ていくだけで、恋愛はなかったなぁ…。

 あと、ダンジョンまでの道のりには、いろんなクエストがあるため、ストーリーもけっこう面白かったから、兄に借りてはまってたような気がする…。

 魔法が無かった世界のワタシが、ロッドに対して、興奮しちゃったのは、仕方がないよね。


 

 そんな感じで、前世での自分が影響して、ロッドがとても可愛らしくなった、ということを風邪で動けない僕は、結論づけた。

 うん、その気持ちもわからなくはないから、仕方がないけどさっ!

 でも、今世の僕は、男なんだっ!!

 あれから、ロッドを見ても笑われないよう、必死で勉学に魔法に武道にと、常に上位を維持したし、背だって高くなった。それに、アーサー王子殿下の側近候補でもあったから、政治学と従者の勉強もした。

 それでも、学園に入った当初は、馬鹿にされもしたが、実力でねじ伏せてきた。今では、誰も笑わなくなった。まぁ、たぶん、きっと、裏では笑われているだろうけど…。



 そんなこんなで……。

 さて、本日は、前世の自分が喜びそうなイベントがある。

 卒業を確定させる為の、実技試験を行うのだ。2泊3日、ダンジョンに籠って経験値を底上げするというもの。

 王子殿下だろうが、卒業後、ダンジョンへ赴く事だってあるこの世界だから、一回はダンジョンに行っとけという、スローガンのもと、毎年行われているものなのだ。

 前衛2人後衛2人の4人組で10組、40人と教師達5人の計45人で、ダンジョンへ籠る。

 また、ここのダンジョンは初心者向けだから、変な仕掛けも罠も、強い魔物やボスもいない。とっても、安心、安全、簡単な実技試験として、語り継がれている。


 さて、僕達のメンバーは、前衛であるエリザベス嬢と僕に、後衛の王子殿下。そして、トラブルメーカーのロザリーナ嬢である。

 どうトラブルメーカーかというと、魔法の誤発射はもちろん、ダンジョンで仕掛けを誤発動させたり、勝手に罠に嵌まっているし、とにかく、何かしらのトラブルを招くのだ。

 だから、本当は一緒に行動したくない人なんだけど…。教師いわく、上位成績者の3名と一緒にしておけば、臨機応変に対処も出来るだろう、とのこと。おいおい…。何が、こういう事も経験のうち、だっ!?

 そこは、教師が面倒を見るんじゃないのか?と、僕たち3人が思ったのは、言うまでもなく…。

 

 まぁ、さすがに、ここのダンジョンでは大丈夫だろう、と思っていた1分前の僕に、気を抜くなっ!と言いたい。

 だって、石ころで躓いたロザリーナ嬢は、何故か、魔法を誤発射した。その魔法は、仕掛けがあった天井に、しっかりと当たったらしく…。何かが起動している、ゴゴゴォッ!!という音がなっているんだから。

 「おいおいっ!ロザリーナ嬢!?どうやったら、誤発射した魔法が、今まで、誰も知らなかった仕掛けに、ピンポイントで当てられるんだよっ!?」

 「そんなことを言っている場合ではありませんわ!とにかく、何が出るかわからないので、防御魔法をっ!王子殿下っ!!」

 「わかっている!さぁ、魔方陣の中に入ってくれっ!」

 王子殿下が発動させた防御魔法は、バリアのようなものを出現させ、陣の中に入っていれさえすれば、大抵のものは防御できる、上位魔法なのだ。

 入っていれさえすれば、絶対的な防御できるのに、ここで、石ころの登場だ。

 また、躓いたロザリーナ嬢。あろうことか、僕に寄りかかってきて、そのまま押し出したのだ。

 魔方陣の外に、僕をだっ!!?

 「「クリストファー様っ!!?」」

 「クリスっ!!?」

 外に出た瞬間、眩い光と共に、みんなの声を聞きながら、僕は意識を失った…。



 あれから、1週間も生死をさ迷っていたらしい、僕は意識を戻した時、寮のベッドでも、保健室のベッドでもなく、見慣れた天井に、自分のベッドに寝ていると気付いた。僕はいつ、実家に帰ってきたんだっけ?と思っていた時、メイドが意識を戻したと、廊下に戻って騒いでいるのを、ぼぉっとしながら、聞いていた。

 家族みんなが、慌てて部屋に入ってくるのをみながら、

 (あぁ、そっか。たしか、仕掛けが起動して、僕は弾き飛ばされたんだった…)

 と、思い出していた。

 「クリストファーっ!よかった…っ!意識が戻ったんだね!?」

 まず、父上。ちょっと見ない間に、白髪が増えてきたなぁ…。うん、良い感じにダンディーになってきたな。

 「あそこのダンジョンで、仕掛けが起動して巻き込まれたって、連絡がきた時は、心臓が止まるかと思ったわ…。グズッ。」

 母上は、相変わらず、涙もろいなぁ…。いつまでも変わらない美しさは、前世でいう美魔女というのだろうが、どうやったら、維持できるんだろう…?

 「あぁ。本当に…!学園で治療するより、こちらで対処した方が早いと思ったが…。まさか、1週間も意識が戻らないとは、どんな仕掛けだったのかっ!?あぁ、でも、回復できて良かったよ!」

 ウィル兄様、少し老けたな…。そう言えば、義姉上は里帰り出産して、まだ、帰ってきてないのか?早く、姪っ子ちゃんに会いたいものだ。

 「ちなみに…。仕掛けの残骸を確認してきたら…。ちょっとした、呪いがかけられていたよ…。その呪いは……」

 アル兄様、今日は、よくしゃべるなぁ…。ん?残骸?呪い?

 「呪いが仕掛けられてたってこと?」 

 あれ…?僕の声…声変わりして、野太かったのに…?なんか……

 「声が…?声変わりして、ない…?なんで…?高いの…?」


たぶん、どうなるかわかりそうな展開だけれど…

早めに次話を投稿し、完結させたいです。

読んでいただき、ありがとうございました。

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