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アイドルと禁断の恋  作者: ぴたにゃん
6/13

SPG 高橋由梨亜(1)

俺と母が驚いていることに逆にお姉ちゃんがびっくりしていた。

「SPGってあのSPG?」

俺は本人の目の前で思わずお姉ちゃんに問いかけた。

「そうよ?・・・てかSPGといえばそれしかないでしょ。」


俺と母が驚いたSPGとはあの有名な総合プロデューサーの秋山光彦氏が立ち上げた大物芸能アイドルなのだ。

それの三期生であり今やSPGのメンバー人気ランキングでも三位を誇るいま世間の注目を浴びている人物なのだ。

その世間を(にぎ)やかせている本人がいま俺の目の前にいるのだ。

「高橋、お前って本当にSPGのメンバーなのか?」

俺は正真正銘のメンバーにである高橋に向かってかなり失礼なことを質問してしまった。

それを聞いたお姉ちゃんも呆れた顔で聞いていた。

「あ・・・はい。・・・SPGの高橋由梨亜です。」

高橋はいつもの恥ずかしい態度で答えた。


すると本人だと答えを聞いたお姉ちゃんは今まで見せたことのないハイテンションでその場で飛び跳ねていた。

それを見た高橋は初めて俺の前で笑っていた。


高橋はお姉ちゃんの要求を受け入れて色紙にサインをした。

そして母には母のお気に入りの手帳に、俺は日記ノートにサインをしてもらった。

サインをしてすぐに高橋は帰ると言ってきたので時間も遅かったので高橋の家まで送っていくことにした。

高橋は玄関で母とお姉ちゃんに「今日は突然お邪魔してすみませんでした。」と一言お礼しながら玄関を出た。

母とお姉ちゃんは「またいつでも遊びにおいで。」と返事をした。

玄関を後にして歩き始めた途端に話はやはりSPGの話になっていた。


「しかし驚いたな。まさか高橋がSPGのメンバーだったとは。」

俺はつい感情的になっていた。

「木下君、隠していてごめんね。」

高橋は俺の言葉を聞いて申し訳なさそうに謝ってきた。

「あ、いや、何も高橋が謝ることはないよ?」

俺は人気アイドルの人に失礼な事をしたと深く反省をした。

俺は高橋の家に着くまで自分の発言や行動に細心の注意を払って歩くようにした。


しばらく歩いていると突然、高橋が思いもよらない問いかけをしてきた。

「木下君って結構優しいんだね。」

俺はそれを聞いて高橋の言葉を理解するのに時間がかかった。

「いきなりなんだよ。」

俺は理解するために聞き返した。

「いや、結構木下君って優しい人なんだなって思って。」

高橋も恥ずかしそうにうつむきながら話していた。

「そんなに俺が優しい人に見えたってことは、もしかして俺に惚れたってことか?」

俺は高橋の驚く顔を見たいと思って質問してみた。

すると高橋はさらに恥ずかしそうに答えた。

「もし私が木下君に惚れてたらどうする?」

やられた・・・と俺は思った。

まさか質問に質問で返されるとは・・・やはり女の子は強い・・・。

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