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アイドルと禁断の恋  作者: ぴたにゃん
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突然の出会い

本当にこの世に生まれてよかった・・・

本当に人間で生まれてよかった・・・

本当にアイドルオタクでよかった・・・


「拓哉ー!いつまで寝てるの!早く起きなさい!」


俺は母のいつものうるさい声でいつものように起きた。


俺の名前は木下拓哉(きのしたたくや)。私立第一高校に通うごく普通の高校三年生だ。

ただ一つ普通の高校生と違う所を言うならば、かなりのアイドルオタクってところかな?


「うっせーな!言われなくても起きるよ!」


俺はいつののように叫び返して枕元に置いてある時計を見たら時計の針は八時をさしていた。


「やっべ!八時かよ!遅刻じゃん!」


俺はすぐに制服に着替えてすぐさま学校に行く準備をして一階に駆け降りた。


一階に行くとさっき大声で叫んで起こしてくれた母がパンを一枚かじりながら日課のニュースを観ていた。

俺は自分のお気に入りの皿に置かれているパンを取ってダッシュで玄関に行こうとしたら母に呼び止められた。


「あんたはいつになったら一人で起きて一人で学校に行けるようになるのかね?」


「うっせーよ!」


俺は母親にかなりの暴言を吐きながら家を飛び出した。俺は親に暴言を吐いたあと、いつものように自転車を立ち漕ぎして学校まで急いだ。

俺の自宅から俺の通う第一高校までは自転車で十五分の所にある。

俺はいつもなら登校時間の八時十五分に間に合うように七時三十分には家を出るのだが、今日は昨日の携帯ゲームの夜更かしのせいで八時まで爆睡してしまった。


俺はいつもより倍の速度を出しながら学校に向かった。

すると途中で見慣れない学校の制服をつけた女子高生が歩いていた。


「見かけない制服だな。どこの高校だろう?」


俺は気がついたらその女子高生に見とれていた。

見とれてすぐに俺は正気に戻り気が付いて再び自転車を漕ぎ始めた。


その後も俺はあの子の事が気になっていた。



しばらくしてようやく学校に着いたが時すでに遅しの状態だった。

眼鏡を掛けて竹刀を持って校門を閉めた後ろで見覚えのある先生が遅れてくる生徒はいないかと待ち構えていた。


俺は怒られる覚悟で先生の待ち構える校門まで自転車で急いだ。

すると段々とその先生が誰なのかが分かってきた。

完全に分かった瞬間、俺は「終わった。」とそう心の中で確信した。


校門で待ち構えていたのは、俺の一番苦手としている体育の担任兼生活指導の角田(かくだ)先生だった。


俺はいつものように挨拶をしてちゃんと説明をすれば他の先生と同じようにすぐに通してくれると思って、先生にいつも通りの挨拶をした。


「おはようございます!先生!」


すると角田先生はにこっと笑顔で「おはよう!木下くん!」と挨拶を返してくれた。


俺はすぐに「今日は宿題を済ませようと夜更かしをしてしまい遅れました!ごめんなさい。」と嘘をついて先生からの返事を待った。


すると先生が突然、遠くを見ながら「誰だ?」と俺の後ろを眺めていた。


俺も気になって後ろを振り返るとそこにはさっき歩いていた見かけない制服の女子高生がこちらに向かって歩いて来ていた。


その子は俺の隣まで来て立ち止まり、先生を見ると綺麗なおじきをして先生と顔を見合わせた。


すると先生はしばらく首をかしげたあとにハッと気づいた顔で話を始めた。


「もしや、君が噂の転校生かい?」


すると、女子高生は軽く頷いた。


すると先生はさっきよりも笑顔で目の前にいる女子高生に声をかけた。


「初めまして。私はこの高校の体育と生活指導の主任の角田です。よろしく。」


角田先生と高橋はお互いにおじきをしたあと、角田先生が校門を開けて「どうぞ。」と一声かけた。


女子高生は「ありがとうございます。」と言葉を返して校門をくぐろうとした。


それに合わせて俺もくぐろうとしたが先生はそれを見逃さず、俺の制服の後ろ襟を思いっきり引っ張ってきた。


俺は突然引っ張られたので首が締まり息ができなかった。


俺は先生によって引き戻され、厳しく怒鳴りつけられた。


「誰が入っていいと言ったか!」


それを聞いて女子高生はどうでもいいという顔をして校舎に向かっていった。


これが運命の出会いになるとはまだこの時は思ってもいなかった。

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