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ブラック・レイン  作者: 桐生 彰
崩れた世界、崩れる世界
4/79

3.

 朝食を済ませ準備をすると、ありさと一緒に寮を出る。

 これから向かうのは国立ANSFアンセフ学園というところだ。

 東京にある学園なのだが、変わった名前だ、と思うことだろう。

 だが今の世界は、この学園が希望のひとつなのだ。

 この学園の事を理解しようと思うなら、今の世界状況から語らなければならない。

 いまある世界は、一言で言えば地獄──、といっても過言じゃない。

 いまの世界の人口は約30億人。昔に比べ、約半数が地球上から消えた。

 ──否、変わり、死んでいった。

 その理由は、突如空から降ってきた災厄が原因だ

 その災厄の名は、〈ブラックレイン〉。

 これが降ったところは、すべてが破壊し尽くされ、命あるものすべてが、ある化け物に遺伝子レベルで変化する。

 その化け物は〈ネブラ〉と呼ばれている。

 強靭な漆黒の肉体と、おぞましい赤い瞳が特徴で、人だった頃あった知性は消え、ただ目の前にあるものを破壊するだけの、恐ろしい怪物になる。

 そして一番の変化は、なによりその強さだ。

 普通の兵隊はもちろん、戦車などを用いても倒しきることのできない、地上最強の生命体、それが〈ネブラ〉だ。

 1980年8月14日のアメリカに、初めて〈ブラックレイン〉が降った。

 それ以降、世界各地で2008年現在も降り続けている。

 だがそんな現状に対し、なにもしない首脳たちがいるわけがない。

 その対抗策が〈ANSF〉なのだ。

 アンチ.ネブラ.スペシャル.フォース(対ネブラ用特殊部隊)は、文字通り、対ネブラ用に世界中が、一致団結して作った超精鋭部隊だ。

 だが、これに入るにはある条件を満たさないといけない。

 まあ、それはおいておこう。

 あまり語りたくないことだから……。

 ──ともかく、そのある条件から、ANSFの人員は少ない。

 しかし、それではだめだと言うお偉い政府さんたちが作ったのが、いま俺達が向かおうとしている〈ANSF〉学園だ。

 ここは〈ANSF〉にはいれる可能性を持っている者に、戦闘技能はもちろん、一般科目からいろいろな特殊技能を教え、優秀な〈ANSF〉の隊員を作り出す学園なのだ。

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