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ヾ(@⌒▽⌒@)ノ
唇を離したのは、有に30秒もたったくらいだろうか。
お互い思考が着いていかない。
「まさか1日で、猫の姿から人間に戻るとはねぇ♪」
弾んだ声が頭の上から聞こえた。
頭の上?!さっちゃんと私は声のした方に顔を向ける。
「あっ。僕は怪しい者じゃないからね。この世界で言う神様だからさぁ~」
間延びした喋り方でざっくり凄い事を言った人はTシャツに黒のパンツ、光輝く金髪。
…そして宙に浮いていた。
「「・・・」」その間、2人は無言。
言いたい事と突っ込みたい事がありすぎて頭がパニックになって声が出ない。
「ちょっとした実験で瑞希ちゃんを猫に変えて、猫の状態で1日に2回キスされるかって見てたんだけど、1日で終了ってないわ~。1回だとありきたりでしょ?蛙の時は大変だったから猫にしてみたんだけどさぁ~。やっぱり、鳥とか口ばしが尖った物の方がよかったのかなぁ?」
蛙じゃなくてよかった!
蛙の人…。お疲れ様です。
自分一人で話をしてる神様をジッと見ていたさっちゃんが口を開いた。
「…帰れ…」
さっちゃん!!超怖い!!さっき会ったばっかりだけど声も全然想像つかないくらい低い!!目で人が殺せそうなくらい鋭い!!今なら世界も征服できちゃうよ!!
「言われずとも帰るんだけどさぁ~。実はこの実験続いててねー。2人きりの時は瑞希ちゃん人間で居られるけど誰か部外者がいたら猫に戻っちゃうんだよねぇ~。ついでに誰かに相談してバレたら人間に戻れなくなって一生猫のまま♪まぁ、誰か覗いたりしてる時は自動的に猫に戻るから自分から言わない限りはバレる事はないけどさ~。それに、2人の時は猫でも人間でも自由自在だよ」
「どうしたら元に戻れるわけ?」イライラしながら問いかけるさっちゃん。目は…怖いまま。
「それは僕の口から言えない事になっているんだ。自分達で頑張って見つけてね。じゃ、説明も終わったしこの辺で。あっ、瑞希ちゃんそのままじゃ風邪引くよ!じゃね~」
心の中で突っ込んだままで何も質問が出来ないまま神様は消えていった。
そして、『そのままじゃ』と言われた事を思い出し自分を見た。
もちろん全裸。
しかも、さっちゃんの上に私が乗っかり抱っこされている状態。
「◎×△■#!!!」
…切実に気絶のスキルが欲しい…。