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「うなお~ん!!にゃお~ん!!」(誰でもいいから助けて~!)
と鳴いていると赤い髪の男の人がじっとコチラを見ていた。
『助けてくれるのか!?』と思ったら友人数名と、向かいの建物の中に入っていった。
辺りも薄暗いし、今日はもう助けは来なさそうだ…。
さすがに明日も鳴いていたら誰か助けてくれるはずだ!
明日に期待して今日は体力の温存の為、寝ようと思ったのだが当然気が立っているので寝れるはずもなく空腹も襲ってきた。
『お腹空いたな…。最後に食べたのって昨日の夕飯だよね』
泣きそうになりながら体を丸める。
すると音楽が聞こえてきた。
『あの赤い髪のお兄さん達かな~?』無意識にそう思った。
音楽が聞こえて約2時間が経った頃、楽器の音が一切聞こえなくなった。
『終わったのかなぁ』顔だけを向いの建物に目を細めて眺めていた。
その10分後くらいに赤い髪のお兄さん達が見えた。
「にゃおん…」
小さく『助けて』と訴えた。
それが判ったかのようにお兄さんが私を見た。
「…降りれないのか…?」
その言葉が聞こえた瞬間に『やった!!』と思った。
「にゃおん!!にゃおん!!」
私が激しく鳴くとお兄さんは考えこんで屋根のある建物の中に入っていった。
それで私は赤い髪のお兄さんに救出されたのである。
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