お土産は天使です
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。
こんなに存在感のあるガブリエルを紹介するのを忘れていたなんて。
「お母さん、ニーナさん、こちらガブリエルさんです」
「初めまして。ガブリエルと申します」
ガブリエルはキラキラスマイルを振りまいた。
「ガブさんね。手紙で聞いてますよ。ようこそ、ロイド商会へ」
母はにっこりと笑って握手した。
「ようこそ、ガブさん。ガブさんの部屋もちゃんと準備してあるからね。今日からよろしく」
ニーナさんも握手した。
「よろしくお願いします!!」
ガブリエルはウチに受け入れられるか心配していたので、とても嬉しそうだ。
お父さんはどこまで手紙に書いたんだろう?
大天使って知ってるのかな。
父をチラチラみていると、またウインクされた。
「とりあえず、昼食をいただこう。話やお土産はそのあとだ」
私達はみんなで食堂に向かった。
「おう、遅かったな。先に食ってるぞ」
そこには口いっぱいにパスタやお肉を頬張るオベリオンがいた。
「オ、オベリオン!?どうしてここに?」
私が驚いてたずねると、オベリオンはフォークを置いて口元をナプキンで拭いた。
「どうしてって、会長に頼まれたトマトを持ってきたんだよ。でも全然お前らこないからここで食事をご馳走になってたんだ」
父よ、いつの間にそんな依頼出してたんだ。
「いやー仕事が早いですね。助かります」
「トマトはここの従業員に預けたぞ。これで早くケチャップ作ってくれ」
いや、そう簡単に量産できれば苦労しないんだよ。
「まだまだ沢山作るのは難しいが、期待に応えるように頑張るよ」
父はオベリオンに向かって答えた。
「お父さん、ガブリエルやオベリオンの正体をお母さん達は知ってるの?」
私は父に小声で聞いたが、それが母に聞こえていたようだ。
「ええ、知ってますよ。全部お父さんの手紙に書いてありましたから。ガブリエルさんは大天使で、オベリオンさんは妖精王でしょ」
ええ!知っててその反応?
「ニーナさんも知ってるの?」
私はニーナさんに向かって聞いた。
「ええ、マリナから聞いてますよ」
ニーナさんまで!
「ガブさんを家族の一員として迎えると決めたんだ。子供達には時期を見て話すとして、大人には伝えとかないとな。もしもの時にソフィアを守れなくなったりしても困るしね」
ガブリエルの目には涙が浮かんだ。
「会長、奥様、ありがとうございます」
「お礼を言うのは私達の方よ。ガブさん、ソフィアを守ってくれてありがとう。これからもよろしくね」
「はい、これからも全力でソフィア様をお守りします。これからよろしくお願いします」
母の言葉に最初に号泣したのはオベリオンだった。
「いい家族だなあ。良かった。良かった」
心配するのが馬鹿らしいほど家族はあっけなく大天使を受け入れることになった。
よく驚かなかったねと母に聞いたら、
「手紙をもらった時は多少びっくりはしたけど、貴方達の家族をしているんだもの、このくらいでは動じないわよ」
うーん、母は強し。
それにしても母はともかくニーナさんはガブリエルの顔面の良さに何も反応なかったな。
後でこっそりニーナさんに聞いたところ
「いつもあなた達家族を見てるからね。綺麗な顔にはなれてるよ」
と言っていた。
大天使と比べちゃダメでしょ。
ニックはガブリエル達のことを理解しているのだろうか?
ただにこにこと機嫌が良さそうに笑っていた。
読んでいただきましてありがとうございました。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
よければ評価ブックマークもお願いします。




