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プリン

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。

「あー、美味しかった。ほんと最高!」


「本気でモルドールに店を持ってくれよ、ソフィアちゃん」


「店ができれば絶対通うぜ」


紅蓮の皆がこんなに喜んでくれるのは嬉しいが、私はまだ幼児だ。


店を持つには早すぎる。


「そう言ってくれるのは嬉しいけど、まだ他にやりたいことも沢山あるし、材料もそんなに手に入るもんでもないし…」


私がそう断ると、何やら考え込んでいた父が言った。


「いや、すぐには無理だが、材料はなんとかなるかもしれん」


いやいやまだやるとか言ってないし。


このままでは父が店を出しかねない。


話を逸さなければ。


「みんな、旅も終わりということで今日は特別に卵のデザートを作ってみました。準備してくるからちょっと待っててね」


私はガブリエルとプリンをプッチンしに行った。


もちろんカラメルもかけた。


うん、ちょうどいい感じに冷えている。


「ソフィア様!すごいです!なんだかプルプルしてスライムみたいです」


ガブリエルは目を輝かせてお皿の上のプルプルしたプリンを見ている。


「プリンだよ。甘くて美味しいよ。そっと持っていってね」


私が言うと、


「はい!ソフィア様のお料理を落とすなんて勿体無いことは絶対にしません!」


と勢いよく返事してトレイに乗せてそろりと運んでいってくれた。


「えっ!なにコレ〜」


「初めて見るスイーツだな」


「どうやって食べるんだ?」


ふふ皆反応が新鮮でかわいい。


「こうやってスプーンですくって食べるんですよ」


私はスプーンでひとさじプリンをすくって見せた。


「わっ、すごく柔らかい!」


「口ですぐ無くなった!」


「初めて食べる食感だな」


うんうん、いい反応だ。


「ガブさん、どう?おいしい?」


ふと気になってガブリエルの方を見ると、スプーンを口に入れたまま涙を流して小刻みに震えていた。


え、何?


「どうしたの?ガブさん。大丈夫?」


するとガブリエルはスプーンを置いて私に向き直った。


「こんなに美味しい食べ物に出会えるなんて。ソフィア様にお仕えできて、神に心より感謝いたします」


そう言ってガブリエルは涙を流したまま私の手をとった。


「え?そんなに?」


天界にはスイーツは少ないのだろうか。


今度女神様にもお供えしてあげよう。

読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

よければ評価ブックマークもお願いします。

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