魔石
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
誤字報告とても助かっています。ありがとうございます。
次の日、私とガブリエルはシエルと待ち合わせてファンダムの街を見て回ることにした。
3人で街歩きをしていたら、紅蓮の皆が声をかけてきた。
「おおーい、ソフィア!ここにいたのか」
どうやら私を探していたらしい。
「どうしたんですか?」
「いや、この街にいるうちにこれについて話し合っておこうと思ってな」
マルコスさんは鞄から、昨日のデーモンスパイダーの魔石を取り出した。
「すごいな。これがデーモンスパイダーの魔石か」
私も改めて見てみると、それは魔石としてはかなり大きく紫色に輝いていた。
「紫色なんて珍しいわよね」
「綺麗ですね」
今まであまり魔石に関わりはなかったが、とても綺麗だ。
「この魔石は皆で倒した魔物から出たモノだから、ギルドで売ってそれを山分けするのが一般的なんだが、それでいいか?」
「ソフィア様、それでいいですか?」
ガブリエルが私に確認する。
うーん、一般的にはそれが最善なんだろうけどせっかく巡り合った変わった魔石、これから何か必要な場面がないとも限らない。
「もしみんなが良ければ、ギルドで査定してもらった金額で私が買い取らせてもらっていいですか?初めての珍しい魔石だから記念に持っておきたくて」
「ソフィア様…」
何故かガブリエルが自身の手で口を覆って目を潤ませている。
「でも私の手持ちで足りなければ、遠慮なく換金して分けましょう」
「俺たちはそれでいいけど、足りなければ今無理に換金して分けなくてもいいぞ」
「そうよ、モルドールで換金したっていいんだから」
皆優しいな。
「足りなければ、それは縁がなかったということなので大丈夫です」
「ソフィア、それでいいのか?」
シエルが何か言いたげに訊ねる。
「そ、そうか…?それならとりあえず冒険者ギルドに行ってみよう」
私達はそのまま皆で冒険者ギルドに換金に向かった。
ギルドは昨日よりさらに冒険者でごった返していた。
ダンジョンの問題が解決したので、さらに挑む冒険者が増えているようだ。
「こちらの魔石の査定ですね。これは…もしかして先日のデーモンスパイダーですか?少々お待ちください」
受付嬢さんは慌ててどこかに行ってしまった。
しばらく待つとカウンターに戻ってきて言った。
「お待たせしました。こちらの魔石の査定額は大銀貨3枚になります。換金されますか?」
「大銀貨3枚…」
私は財布の中身をみた。
ガブリエルに耳打ちしてへそくりも教えてもらった。
「た、足りない…」
大銀貨3枚といえばおよそ30万円くらいか。
手持ちに昨日もらった報酬を足しても大銀貨2枚に銀貨5枚。
私はこの年にしてはかなりお金を持ってると思っていたが、この魔石がそんなに高価な物だとは思わなかった。
「ソフィア、おれが出そうか?オヤジを呼べば俺の金があるから…」
シエルが優しく言ってくれる。
「ソフィアちゃん、別に今換金しなくてもいいのよ」
しかし、人に迷惑をかけてまで我儘を通すつもりはない。
「本当にいいんです。換金してください」
私がそう言った時、冒険者ギルドに父が入ってきた。
「それならその魔石、私が大銀貨4枚で買い取ろう」
「お父さん?」
急に何を言い出すんだ。
「ギルドで買い取った魔石が市場に出回るならもっと高くなる。大銀貨4枚でその魔石が買えるなら安いもんだ」
「確かにそうですね。では別室をご用意しますので話し合いはそちらでどうぞ」
受付嬢さんは私たちを別室へ案内すると受付に戻って行った。
「お父さん、どうしてここに?」
私はそう言った後ハッと気がついてガブリエルを見た。
ガブリエルは私と目を合わせない。
こいつの仕業か。
恥ずかしい。
これじゃあまるで我儘娘だ。
私が顔を赤らめて下を向いているとシエルが私の頭を撫でて言った。
「別に恥ずかしい事じゃない」
「そうだ、ロイドさんはギルドより高い価格で買ってくれたんだ。俺たちはラッキーだ」
マルコスさんもそう言ってくれた。
「それにロイドさんも普通に市場に出回ってから買うよりかなり安く買えたはずよ」
リジーさんもそう言ってくれた。
「そうだぞ。皆、得しかない。私は商人なんだよ」
父はニヤリと笑った。
読んでいただきましてありがとうございました。
感想のお返事返せないことが多いですが、必ず読んでます。
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