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詩❲心理描写-暗❳

echo

作者: 日浦海里

私は呟く

声なき声で


誰にも届かぬ

音なき言葉で


深い深い泉に向けて

小石をひとつ投げ込むような


湖面に波紋は起こせたとしても

湖底に響くほどのことはない

重苦しいけど軽い言葉で


投げ掛けた音は

伸ばした手のひら


紡いだ言葉は

渦巻いた叫び


繋がるように

伝わるように


願いて祈る

合わせた手のひら


湖底に沈みゆきながら

湖面の煌めき この目に映して

揺らめきながら静止する


光はあっても鼓動はなくて

望みはあっても救いはなくて


無意な音は届かない

ただ伸ばした手は救われることはない


何かを願ったわけじゃない

響くと思ったわけじゃない


それでも想いを言葉にしたくて

それでも誰かに届いてほしくて

信じてもいないナニカに向かって

祈るように、願うように

この手のひらを空へと伸ばした

煌めく湖面のその先へ

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― 新着の感想 ―
[一言]  届かなくても。救われなくても。  それでも伸ばしてしまう手に、望むものは。  希望なのか。反応なのか。  諦めながらも伸ばしてしまう手に、望めぬと知りつつ縋るしかない気持ちと、それでもも…
[良い点] イマノキモチトオナジダナー narcissusに愛を込めて…
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