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サッカーガール!!  作者: 八郎丸
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サッカー観戦をしよう

 佳奈と一緒にサッカーをした日から1年が経った。佳奈は相変わらずサッカーに夢中だ。最初はすぐ飽きるだろうと思っていたがサッカー熱は未だ冷めていない。夕御飯の時やお風呂に一緒に入るときもずっとサッカーの話をしてくるのだ。なぜサッカー熱が冷めていないか。それはおそらく2つの理由があるのだろう。

 1つ目の理由は佳奈が龍規が所属するロンゼル掛川のイケメン選手のことが好きだからだ。彼は21歳の若さにしてチームを代表するストライカーであり、ゴールに対する執念や絶対に負けたくないという勝ちに対する執着心はサッカーをよく知らない俺でもよくわかるくらいだ。また、点を取った時の彼の笑顔は女の子たちを骨抜きにする力を持っているらしい。佳奈は彼を見るために必ずテレビで試合を観る。たぶんアイドルを追いかける女の子たちと一緒なのだろうな。

 2つ目の理由は学校の友達にロンゼルを応援してる人がいるかららしい。その友達とは意気投合し学校の登下校を一緒にする仲になったらしい。その子とは去年も今年も同じクラスらしく傍から見てもまさしく佳奈の親友といえる子だった。ひとつ文句があるとするのならその子が男の子だっていうことだが・・・。

 これらの理由から佳奈のサッカー熱は冷めていないのである。


 と論じたわけなのだが・・・正直俺はサッカーにそこまで興味がない。サッカーといえば高校時代の忌まわしき思い出であり、走っている時にボールが飛んできてぶつかった思い出や球技大会の時に足が速いだけで全然ボールが扱えないからとコートの端をずっと走っていた思い出がある。はぁ、忘れ去りたい過去だ。そんな俺の事情も知らずに我が最愛の娘はサッカーにのめり込んでいく一方なのだ・・・・・・。



11月の中頃、佳奈はこの時期になるとそわそわし始める。12月4日は佳奈の誕生日なのだ。佳奈のお目当ては誕生日プレゼントだ。去年は一輪車をプレゼントしたが今年はまだ決めてないのだ。


「なあ佳奈、何か欲しいプレゼントある?」


俺がそう聞くと佳奈は嬉しそうな顔になり、「うん!」と力強く頷く。


「私、芳川のおじちゃんの試合を見に行きたい!」


「え?試合ならテレビで見れるでしょ?」


「違うの!12月の試合はとっても大切な試合なんだよ」


佳奈の話を聞くとロンゼル掛川は首位と勝ち点差が2つしか離れてない。更にカナの誕生日の週の試合が今年最後の試合でいま首位のチームと当たるらしい。

(なるほど、まさしく天王山というわけか・・・)

佳奈が見に行きたいというのなら仕方がない、というか佳奈のためならなんでも買ってやるつもりだった。俺は少し悩んだフリをしてから

「わかったよ、行こう」


そう言うと佳奈は満面の笑みで喜んでくれる。家族みんなで掛川に行くことが決まった。





12月6日(日)

今日は佳奈の為に掛川の競技場まで電車で行く。電車の中はロンゼルの赤いユニフォームを着ている人と相手チームの緑色のユニフォームを着た人でぎゅうぎゅうだった。俺は奨太を抱き抱え、離れないように悠の手を握る。そして悠は佳奈の手を握っている。


(それにしてもなんて人の多さだ。まさかこんなに人がいるとは思わなかった。試合の開始3時間前だからもっと人が少ないと思っていたんだが・・・。こんなに人が居るなら前泊にしとけばよかった。帰りの電車に乗れるかな・・・。)

なんて思っているうちに掛川についた。目の前に広がるのは大きなグランド。緑色のフィールドはまるで芸術のように見える。佳奈もフィールドの大きさに驚いているみたいだ。


さて、俺たちはある人との待ち合わせ場所に行く。だがこんなに人が多かったら俺たちのことを見つけられるだろうか。


「あ、和希さん!悠さん!お久しぶりです」


現れたのは180センチ後半の長身でロンゼルの守備の要である


「あ、芳川のおじちゃんだ!」

そう、芳川龍規だ。ちなみに和希とは俺のことだ。


「久しぶりだな、最近の調子はどうだ?」


「もう体がガタガタですよ。でも体を張って守ってるからようやく優勝が見えてきました」


ロンゼルは11月を全勝で終え、首位との勝ち点差は無く、得失点差で負けている状態なのだ。


「そうだな、龍規の活躍は佳奈が興奮しながら語ってくれたよ。」


「うん!前の試合に勝てたのはおじちゃんのお陰だよ!!」


「ありがとう、今日も頑張って防いでロンゼルを優勝させるよ!」


「丸橋選手にも頑張って、て伝えて欲しいな~」


「わかったよ、応援よろしくね!」


そう言うと龍規はチームメイトのもとへ戻ろうとした。


「芳川さん」


悠が龍規を呼び止め、「無事を祈ってます。」と告げた。

静岡のサッカーどうなっちゃうんでしょうね

ジュビロ磐田が昇格できればいいんですが・・・

けれど清水もまだ終わってませんよ(たぶん)

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