序幕
「総力戦を臨んでもこの様ですか」
「メサイアという組織、少々力不足ですな」
「プロメテウスカノン、ジャベリンミサイル、どちらも戦争で役に立たせる物。我々の理解の範疇を越えた物どもには通用しないでしょう」
「そうは言いましても勝たなければ意味は無いです」
「先日、カナダで起こったプレデターの侵攻はどうなりましたか?」
「結局軍の攻撃も効かず。税金の無駄遣いと余計な犠牲を増やしたまでです」
「カナダ支部はどう対応しましたか?」
「エネルギー爆弾で木端微塵です」
「しかし、今度の日本支部での戦いは悲惨でしたね」
「問題はプレデターでは無いとか」
「巨人ですよね。確か、Ξと呼ばれていましたか」
「いやはや、それにしても犠牲は大きいです」
「本郷玲子隊長が報告した内容によれば、プレデターDANGARUZOAには大きなダメージを与えたそうです」
「だが、殲滅には至らなかった」
「プレデターと、あの黒い巨人はつるませてはなりませんな」
「しかし同時に現れますと、対応出来ないです」
「Νはどうなのか?」
「あれには人間が関わっていると聞きましたが? 味方に出来ない物なのですか?」
「出来ていればそうします」
「奴について詳しい人物が日本支部にいますよね」
「戸ヶ崎伸司隊員ですね」
「彼を再度尋問に掛けるというのはどうでしょう?」
「検討致します」




