表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Wing Fighter Ν  作者: 屋久堂義尊
episode07 Ξ
19/69

序幕

 戸ヶ崎は気が付くと、宮本に介抱されていた。何が起きたか戸ヶ崎には分からなかった。

「副隊長、一体……?」

「森の中で倒れているお前を木元隊員が見付けたんだ。周囲に人の物と思われる足跡が有った。今五藤隊員が調べている」

 戸ヶ崎の耳に軍靴の音がした。戸ヶ崎が身を起こすと、五藤が立っていた。

「どうだった?」

「副隊長、矢張り何者かがいた形跡は有りますが……」

「どうした?」

「忽然と消えているんです、その痕跡が」

「戸ヶ崎隊員、何を見たんだ? 覚えていないか?」

「少女です……」

「え?」

「少女がいたのです」

 戸ヶ崎は胸元を摩った。痛みが有った。

「少女? その少女がお前に何をした?」

「少女が自分を攻撃しました。それをまともに受けて、自分は……」

 戸ヶ崎はゆっくりと眼を閉じた。

「あの巨人は、どうなったのですか?」

 戸ヶ崎が思わず問う。

「分からない。そもそも何が起こったのか整理すらついていない」

 五藤が、ゆっくりと戸ヶ崎に向き直った。

「戸ヶ崎隊員、貴方の方が私よりも詳しいのでは?」

「え? どういう意味ですか?」

「もしも私の推測が正しければ、Νは人間が関わっているのでしょ」

「何だと?」

 宮本の口調が変わった。そしてその眼が戸ヶ崎に向けられた。

「まさか、お前、事実なのか?」

 戸ヶ崎は、その言葉の強さに思わず鼓動を速めた。

「会ったのですか、彼に……」

 戸ヶ崎は観念したように口を開いた。

「ええ。これは自分の推測の域を出ていないのですが、Νは人間が変身した物です」

「という事は……」

 宮本が目尻を吊り上げた。

「さっきの黒い巨人も、人間が関わっているのでは?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ