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幼き日のピピロッテ  作者: 泰藤


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7/11

ピピロッテとシャボン玉

雪の降る国ノバアルビオンの大きな港がある大きな街オルサポルタにも夏がやってきます。


夏の光が、2人の子供達の手ように元気いっぱい葉を伸ばした木々を透けて、地面に斑模様を作り、鳥のさえずりが心地よく響き、蝶がひらひらと舞っています。



アナスタシアの髪がキラキラと風に揺れています。隣には、風にも負けないピーンと伸びた三つ編みのピピロッテが、大きなオレンジの瞳を輝かせています。


少し幼い手には、カラフルなシャボン液の入った瓶と、ストロー型の植物の茎が握られていて早くやりたいわ!とピピロッテはウズウズしています。


「ピッピ!早くシャボン玉をしましょ!」


アナスタシアがそう言うと、ピピロッテはにこやかに頷きました。二人は、芝生の上に座り込み、シャボン液を瓶からストローにたっぷりと吸い上げる。そして、息をゆっくりと吹き出す。


「わぁ!大きいのができた!」


虹色のシャボン玉が、太陽の光を浴びてキラキラと輝きながら、空高く舞い上がっていきました。


「次はもっと大きくしましょう!」


ピピロッテは、必死に息を吹き込む。すると、大きなシャボン玉がいくつも連なって、まるで空中を泳ぐカラフルな魚のように見えた気がしました。


二人は、夢中になってシャボン玉を吹き続け時には、シャボン玉を追いかけて庭中を走り回り、時には、芝生に寝転がって空を見上げ、無数のシャボン玉が浮かぶ空を眺める。



二人は、それぞれにシャボン液をつけた小さな棒を持ち、地面に向かって息を吹きかけていた。


「ピッピ!みてみて!」


アナスタシアがそう叫び、できたばかりのシャボン玉を嬉しそうに掲げた。虹色の膜が太陽の光を反射して、キラキラと輝いていた。


「まぁ!素敵!」


ピピロッテも負けじと、大きなシャボン玉を空に浮かべた。シャボン玉は、風に乗ってゆっくりと空高く昇っていき、やがて雲の中に消えていった。


「わぁ、ピッピの大きかったわね!」




しばらくすると、ピッピは思いついたように、大きなシャボン玉を自分の頭に近づけた。そして、息を止めて、そっとシャボン玉を頭に乗せた。


「あっ、ピッピ、シャボン玉が帽子みたい!」


アナスタシアは、ピッピの頭にちょこんと乗ったシャボン玉を見て、大笑いした。ピッピも自分の頭を両手で覆い、鏡のように映るロッホの水面をのぞき込んだ。


「ふふ、ピッピ、可愛いわよ!」


ピピロッテはアナスタシアのシャボン玉のような髪の毛が羨ましくてシャボン玉を頭に付けたら同じようになるのかしらと試してみたが水面に映るピピロッテの髪は赤いまま。

ちょっと残念に思いながらも、アナスタシアにはシャボン玉のティアラが似合うわ!と思ったピピロッテはアナスタシアの髪の毛に沢山のシャボン玉をくっつけていく。


アナスタシアの頭はシャボンだらけになったのでした。


とっても素敵な帽子とティアラに2人は大満足。

大人に素晴らしきアクセサリーを自慢しに行けば、とっても素敵と言いつつそのままお風呂に連れられてしまうのでした。





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