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世界最強の底辺ダンジョン配信者、TS転生した後に配信した結果あまりの強さと可愛さに大バズりしてしまう  作者: リヒト


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34/69

準備

 ここ最近の僕は一人で配信をやっていることが多かった。

 高校に入った影響で時間があまりなかったこともあって冥層を潜るなどといった時間のかかる配信は出来なかったので、下層での探索がメイン。

 下層での戦い方や、魔物の紹介。

 美味しい魔物の調理方法なんかを配信していた。

 ちなみに僕の配信中で一番伸びるのが魔物の料理配信である。

 自分たちでは絶対に食べられない魔物の料理、そしてその料理の風景がみんなにとってかなり新鮮で楽しいものなのだそうだ。

 僕としては普通、魔物を食べたら人は死んでしまうということの方が驚きだけどね。

 なんで幼い頃の僕でも食べられたものを……いや、昔の僕は食べたらちゃんと吐いていたか?

 いや、もう昔のことなんてわからんなっ!」


「んっ、二人で撮るのは久しぶり。最近、ソロ配信ばっかりだったから」


 そんな僕の配信とはちょっとだけ雰囲気を変えて。

 今日は桃葉との二人による配信である。


「ふへへ、伸びろぉ……百合配信」


 やる内容としてはカップルチャンネルのように、百合でイチャイチャしながらダンジョンに潜っていくらしい。

 これはビジネスカップル、というありきたりな形態なんだそう。

 僕としてはこんな陰キャと桃葉がフリとはいえ、付き合っているふりをするのはいいのだろうか?という思いがある。

 ましてや、実は心の中が男の子なんていう僕がこんなことをやっていいのかという話でもあるが……真実を打ち明けたとしても只の妄言扱いされそうだし、何よりもあれだ。

 これも、役得だよね。へ、へへっ!


「きっと伸びるよ」


「はひっ!?」


 そんな邪な考えをもっていた僕へと桃葉が明るい声で話しかけてくる。


「う、うん……か、カメラの設定はこれでいいよね?」


 それに対して動揺しながら、僕はさりげなく話題を変えていく。

 何となく百合配信の良し悪しを語るのは居心地が悪かった。

 だって僕は男の子……たとえ、体は女の子だとしてもしっかりと心は男のままなのである。


「えぇ、大丈夫よ。本当に呑み込み早いわよね。勉強を教えているときも思ったけど」


「ほ、本当?うへへ、うれしいですなぁ」


 勉強関連で褒められたのは人生ではじめてである。

 ちょっと勉強は楽しいのかもしれない。


「私の方も準備できたわ」


「告知など、もろもろの作業ありがとうございますぅ」


「そっちこそ、カメラの設定ありがと」


「えへへ」


「よし、それじゃあ本格的に配信の方を初めていきましょうか」


「うん、そうだね」


 僕は桃葉の言葉へと頷き、カメラの方を操作して配信の方を始めていくのだった。

 ご覧いただきありがとうございました。

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