表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/1

いったい何度目の問だろうか

自分でもダメだと分かっている。

どうしようもないクズだと、見捨てても大丈夫だと

王妃様も構わないと、お父様も大丈夫だと


5日ほど前に婚約者は

「側妃を選ぼう」「俺、カッコイイからな」

「2人くらいいればいいだろう?」「モテる男はツラいよ」

私は好みの顔と声だけど、メガネぽっちゃり王子

無理だと思います。御年27歳です。美形ではないです。

どちらかと言えば「カワイイ」です。


「コレをどうしろと」

紅茶を置くことが出来ないほどのテーブルいっぱのスイーツ、作らせたのか買って来たのか、検討したくもない。色とりどりの花束も部屋いっぱいに並べられている。高熱が出てから3日目にして見舞いに来たらしい。本当ならありがとうなのだろうがついいつもの癖で言ってしまった。お互い顔中に嫌悪感丸出しでいる。慌てることもなく

「ありがとう」

「最初からありがとう御座いましたと言えばいいだろう」

あっという間に出て行かれた。来てくだささるのは嬉しい?いえ迷惑です。婚約者ですから義務なのでしょう。頭痛も身体のだるさも残る相手の状況を鑑みてほしい。甘い臭いと花の香り、気分が悪くなるに決まっている。小説の中の一節のように頬を染め「なんて素敵な贈り物なんでしょう。嬉しい。」なんて私には出来ない、早々にベルを鳴らしてメイド達に片付けて貰う。本人の目の前で吐かなかっただけ偉いと誰かに褒めて貰いたいほどだ。暫くしてメイドが粥を運んで来てくれた。医者に言われた通りの消化に優しい食事だ。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ