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向こうの彼女とこちらの彼女  作者: 坂本 裕也
1/1

プロローグ

 誰もが必ず気をつける、クラスカースト。その最上位にQueenと呼ばれる奴がいる。名前は如月瑞希(きさらぎみずき)。そう呼ばれるのにも理由があって彼女は如月財閥のお嬢様で、母方の祖父が大物政治家というサラブレットなのである。しかもそいつは容姿端麗、才色兼備とかいういかにもヒロインみたいなやつだ。

 


 彼女は必ずと言っていいほど俺のことを睨んでいる。

例えば、授業中発表の時は必ず眉間に皺を寄せて前屈みになっていたり、昼休みに遊んでいた時もチラッと目があってしまったり。気づくことはたくさんある。何をしたのかはわからないが決まっていることは俺は彼女に嫌われている。




 それに対して俺なんかと仲良くしてくれるカースト上位もいる。神崎彩芽(かんざきあやめ)だ。彼女は家が隣の幼馴染で、美人というより可愛いが似合う女の子である。

告白された数は3桁は下らないとか。それを全て断だているらしい。なんでか聞いてみたこともあったがはぐらかされてしまった。


カーンコーンカーンコーン

 チャイムが鳴った。今日も俺に話しかけてくるやつはいなかったな。高校に入学してから一ヶ月だれかしら俺を友達にしてくれる奴もいるだろうと思ってた日が俺にもあった。

が、実際話したのは彩芽だけだ。他の人とは事務的なことだけ。




 今もQueenに睨まれている。




こんな感じで今日も終わった。


「友達できないかなー」


そう言いながら僕は目を閉じた。








ドンドンドンッ!何かがうるさい。

ドンドンドンッ!なんだろう。

ドンドンドンッ!

「起きなさい俊斗(しゅんと)


瞼が重いまだ寝ていたい。


時計を見た。

短い針が7と8の間に長い針が10と11の間にある。

うちから学校までは10分。

作業は8:00から

、、、


寝坊した。


そう思った時には寝巻きを全て脱ぎ始めた。


 漫画のようにトーストを加え家を飛び出した。

トーストを口に挟んで走ると必ず起きるイベントがある。

これはもうテンプレとしか言いようがない。

 いつも遅刻しない奴も必ずこういう時に限って遅刻するのだ。


学校まであと100mというところにある曲がり角で



バンッ!



 明らかに人とぶつかったとは思えない鈍い音と痛みを感じながら俺は宙を舞った。あれ?思ってたのと違うなー的なことを考えているうちに視界がだんだんぼやけてきた。

 車からは見慣れた彼女が俺のことを睨みながら歩いてきた。執事らしき人が誰かに電話をしている。


そこで俺の意識が途切れた。

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