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あの日見た雪の景色  作者: 鶴
6/8

アーリフレイトの決意


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 ※※※




「お父様」

 真っ直ぐ父を見て、呼んだ。

「何だ」

 鋭い光を持った瞳がアーリフレイトを貫く。

 ここは、サートレイ侯爵のプライベートルーム。

 そこに2人、親子として並んだ。

「っ、今年中に、いや、半年のうちに領地の問題を解決したら、私、アーリフレイトは、レオニード公爵家に実子として戻ります」

 アーリフレイトの意志を伝える。

「確信があるのか?」

「ええ。ですから、レオニード公爵も同じような状況になっていると風の噂でお聞きしたので。少々、見てこようかと」

「良いだろう。半年のうちに解決しなければ、儂が婚約者を見つけてこよう。さすれば、お前はずっとサートレイ侯爵家のものだ」

 絶対ヤダ。

 馬鹿馬鹿しい。

 この狸なんなの?

 という思いが出てくるが、出来るだけ顔に出さないように。

「承りました。絶対に、解決してみせます」

 と、アーリフレイトは、言った。




 ※※※



「私、彼方(あちら)のお父様とお約束をして参りましたの」

「どのような?」

 レオニード公爵と向き合って、アーリフレイトは話す。

「半年以内に領地の問題を解決できたら、実子としてこちらに帰って来ても良いと。出来なければ、彼方のお父様が婚約者を見つけると」

 苦渋を飲んだような表情をする公爵。

「そうか。出来るだけの協力をしよう、アーリフレイト」

「感謝いたしますわ、公爵。・・・・・・あの雪、実は私が作ってるのですが」

「何か?」

「いいえ、何も」

 魔力を使って作った・・・・・・、魔力によって具現化された物がサートレイ領の雪である。

 止めろと言われれば止められるし、消せと言われたら、消すことだって出来る。

 しないのは、昔見た雪が、また見たいから。

 わざと、消したくないと。

「お嬢様」

「何? レオネア」

「貴女様がが作っていると聞こえましたが」

「知っているでしょう? 魔力の量を」

「ええ、勿論です。お嬢様であれば、あの広さ、簡単に雪で埋まらせることが可能でしょう」

 実際は、アーリフレイトの魔力が体内から流れ出した物が、雪となり、降り積もる。

 それだけ膨大で、制御が難しい。

 ずっと魔力を意識していないと、生態系が崩れることもあり得る。


 数分の後。

「伝えるべきことは伝えましたので」

 レオネアを従えて、アーリフレイトは部屋を出た。



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