一話 侯爵令嬢と手紙
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わたしが彼に出会ったのは、とても寒い冬の雪が積もった日でした。
「久しぶりです。このように沢山、高いところまで積もった雪……」
アーリフレイト・サートレイ侯爵令嬢は自室の窓から外を見ていた。二階にある部屋の高さまで積もった雪は思い出深いこの領地のことを思い出させる。
「何年前だったかしら。たしか5歳の時のことだったから11年前かしら。ふふっ、その時に拾った子供は今、私に仕えているのですけれど」
サートレイ侯爵領は、王都より北に位置している。昔はこれほどではなかったが、最近ではとても積もるようになった。
「確か、去年顔を出していませんでしたわ。手紙を書きましょう。そうしましょう」
アーリフレイトは隣のトナフ・レオニード公爵のもとへ手紙を送ることにする。
「レオネア、手紙を持ってきて」
「承知いたしました、アーリフレイトお嬢様」
レオネアは隣の領地、レオニード領の令息である。
訳あって、アーリフレイトに仕えている。
数分経って、レオネアが帰ってきた。
「どうぞ」
「ありがとう」
持ってきたのはシンプルな手紙。
どうしましょう。なんと書きましょう。
散々迷った挙句、いつもの文面から始める。
『 拝啓 トナフ・レオニード公爵
お元気でしょうか。こうして手紙を書くのは久しぶりになります。
突然ですが、昨年、レオネアはそちらに行っていなかったと思います。
ですので、そちらからの手紙がきてから、我が領を出発いたします。行くのは、私と侍女のベッキー、そしてレオネアで行きます。
そちらからの手紙をお待ちしております。
アーリフレイト・サートレイ』
「こちらをレオニード公爵のところへ持っていって」
「わかりました」
レオネアは部屋から出る。
早く行きたいわ。公爵様はお元気でしょうか?
アーリフレイトは自分の父よりもレオニード公爵のことを頼りにしていた。
アーリフレイトは、公爵からの返信を待つ。
「レオネア、私が貴方と出会ったのは、11年前でしたわね」
「はい。僕が魔術に目覚めた時でしたから。魔術が使えて良かったです。でなければ、お嬢様に仕えることもできませんでしたから」
「大袈裟ね」
二人で楽しく笑った。
こんなに幸せな日々が続けばいいのに、そう思ったアーリフレイトなのでした。
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