旅人

　インドア派でごめんなさい。

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　さすらうべき荒野は尽きた

　埋めるべき空白の残らぬ古地図を手に

　辺境を失くしたこの惑星(ほし)を行くがいい

　立ち並ぶビルの密林には僕の求めるものはない

　踏みたおされた未開の地に眠るのは

　目も眩むような財宝じゃないよ

　舟を出そう 錆びかけた錨(いかり)あげて

　舵(かじ)をとるんだ 目的地は

　くたびれた老人の夢物語よりましなところさ

　舟を出そう 冒険に恵まれぬ嘆きを越えて

　さすらうのをやめたら もう旅人じゃないから

　さまようべき海原は涸れた

　鮮やかな浪漫で埋められた白地図(はくちず)を手に

　辺境を愛したあの日々に憧れて

　打ち寄せる世間の荒波は僕の夢見るものじゃない

　踏みにじられた最果ての地に秘められた

　目もあてられない残骸だとかは

　舟を出そう つぎはぎの帆をはろうぜ

　舵(かじ)をとるんだ 目的地は

　うらぶれた老人の夢墓場よりまだましなところさ

　舟を出そう 冒険にありつけぬ悲劇を越えて

　さまようのをやめたら もう旅人じゃないから

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　空間的な意味だけじゃ、ないんですけどね。