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#17 初デート(仮) クレーンゲーム

ボウリング場を後にして、階段を降りる。ボウリング場の下はゲームセンターになっている。

さて、このまま昼食食べに行くか。

刀華が急に立ち止まった。


「どうした?早く行くぞ」


「あ、うん」


刀華が止まって見ていたクレーンゲームを見る。中には昔、刀華と一緒によく見ていたアニメのキャラのぬいぐるみがあった。まだ、残っていたのか、案外このアニメ人気なのかな?


「じゃ、やるか」


俺は背伸びをして気合を入れる。


「いいよ、別に」


「いや、俺が欲しいから」


「あっそ」


刀華はそっぽを向いてしまった。

ボウリングが終わってから機嫌が少し悪い気がする。

出来るだけ穏便(おんびん)にお願いは終わらせよう。

俺はクレーンゲームに100円を入れた。


「取れない」


まさかこんなに難しいとは。持ち上げれば終わりと思っていた。しかし、重さで落ちてしまうのだ。

もう多分10回はやった。約1000円がこの機械に消えていったことになる。


「蓮、もうやめたら?」


「取るまでやる」


「相変わらず強情だね、蓮は」


刀華は呆れたように言った。


「じゃ、私、トイレ行ってくるから。頑張ってね」


「おう、任せろ」


刀華は走って行ってしまった。


刀華にはあんなこと言ったが取れる気がしない。

だか、ここで辞める訳には行かない。

俺のプライドが許さない。

というか、刀華にいいところを見せたい!!


「あの、手伝いましょうか」


次の100円を入れてクレーンを動かそうとした時、後ろから声をかけられた。振り向くと結城さんがいた。


「結城さん!!どおしてここに。まさか、ついてきた?」


昨日の相談した、デートぽいことをしているのでびびった。


「いいえ。私、こういうクレーンゲームとか好きでよくゲームセンターとか行くんです」


結城さんとはよく会うな。


「あぁ、そうなんだ」


「よかったら、取り方教えますよ。私、得意なんで」


「お願いしていい?取れそうになくて」


「わかりました。こういうのはぬいぐるみのここのあたりを狙ってアームを入れて持ち上げようとしてみてください」


「わかった。やってみるよ。ありがとう」


「では、私は退散しますね。追いかけたりしないので安心してください」


「えっ、どおして?取れるまで一緒にいればいいのに?」


「女子が一緒にいたら彼女さんが嫉妬するに決まっています。なので私は早く離れようと思います。神崎さん今、デートしているんでしょ!」


デートに他の女と一緒に話している彼氏。

うん、最悪なやつだ。


「ありがとう。じゃ、また」


「今度、お話聞かせてください」


結城さんはゲームセンターの奥の方に消えていった。

それと変わるかのように刀華がトイレからハンカチで手を拭きながら戻ってきた。


「どう?取れた?」


「いや、今からチャレンジ再開するところ」


そして、クレーンを動かす。横はさっきと同じところに合わせる。ピンポイントのところに止まる。ここからだ。さっきより手前にクレーンを動かす。


「よし、ここだ」


止まったクレーンはぬいぐるみの先ほど結城さんが言ったところに向けてピンポイントで落ちていった。そして、掴んだアームはこれまでのように落ちたり持ち上がらなった時のようになる様子を見せず、素直に獲得口まで運ばれてくれた。


「やった!!」


「蓮、すごいじゃない」


刀華が手をたたいて祝福してくれる。


「はい、これ。刀華にあげるよ」


俺は今取ったぬいぐるみを刀華に渡す。


「いいよ。蓮、欲しかったんでしょう?」


刀華は手を横に振り否定する。


「なんだ、今日付き合ってくれたお礼として。思い出としてもらってくれ」


俺が刀華とデートできるなんてこれからないかもしれないから。こういう形に残る物を渡したかった。


「わかった。大切にベットの横に置いておくね。ありがとう」


喜んでもらえて何よりだ。

あと、ベットの横に置くなんて、可愛いな。


「じゃ、昼飯行くか。ほら、手を貸せ」


「あっ……………。わかった」


俺と刀華は手を繋いでゲームセンターを後にした。


雑談です。


クレーンゲームって難しいですよね。

私はろくに取れた記憶がありません。

大物ばかり狙っているからかな?


ちなみにですが、このアミューズメントパークは某有名な施設である○○○○ワンを参考にしています。

あそこいいですよね。

私は時々、時間がある時に友達と行きます。

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