#11 2度目の襲撃
翌日、徒歩で学校に向う。
ああ〜〜〜憂鬱だ。昨日のことを思い出すと死にたくなる。刀華に会いたくないな〜。
なんとか昨日の変態未遂は刀華の擁護や現場の状況から不可抗力だと認められた。でも、刀華には嫌な思い出になっただろうし、辻さんとの仲はかなり悪化したと思う。どうしようかな?今日。
その答えを探しつつ、いつもの道を歩いてゆく。
昨日、刀華が襲われたのと違う道を歩いて学園に向かう。
また面倒なことに巻き込まれるのはごめんなのであの周辺には行かないようにしよう。
突然、俺の足下に赤い円が現れる。蓮は急いで前に飛び円の範囲から脱出する。
後ろで円の中から炎の柱が現れる。
「あぶね」
〈ファイヤーヘル〉
今まで時々悪口は言われてきたけど、まさかここまでやられるとは思ってなかった。
回避したら、すぐさま横に飛ぶ。その横を赤いレーザーが通過する。
「くっそ。昨日の奴か」
学校に向かってダッシュする。時々、蛇行したりしゃがんだり、飛びながらレーザーを回避していく。
「こいつしつこすぎる」
結局、学校が見える位置まで約1キロメートル敵と鬼ごっこする羽目になった。
「〈ハァア、ハァア〉まさか昨日の奴に俺が狙われるなんて。しかも、ここまで粘るなんて」
立ち止まり、膝に手を当て息を整えた。
不意に後ろの肩を叩かれた。
恐る恐る振り返ると
「おはよう、蓮。昨日は大変だったね。お互い」
刀華だった。
なんだよ、びっくりさせるなよ。さっき襲って来た奴かと思ったよ。
「蓮、そんな息切らしてどうしたの?」
「多分、昨日刀華を襲った奴に襲われたんだよ。刀華もきをつけろよ。いつ襲われるかわからないんだから」
「また、私のせいで…………」
「お前のせいじゃない。もしかしたら、昨日刀華が襲われたのは俺のせいかもしれないんだから」
「違う。私のせいだ。私のせいで蓮が襲われた」
「だから、違うって」
「違くない。私のせいでみんな傷つくんだよ。私のせいで。もう、私に関わらないで!!」
急に刀華は怒鳴って校舎の方に駆け出していった。
「ちょっと待てよ、刀華」
しかし、刀華は止まらず走り続ける。
あ〜もう。なんだよ。刀華があそこまで動揺するのか。
心配だな。
心配だけど、刀華から直接聞くのは無理そうだしな。じゃ、1番知っていそうな人に聞くか。
教えてくれるかな?