1/2
僕は、探偵の助手です。
メロンソーダ。
というか、僕。
いや、俺は炭酸まず嫌いだった。
だから、初めて飲んだ時のその鮮烈な痛みの様な蝕む様に
喉をチクチクと針で刺す様な感覚に驚いた。
目を覚める様な目が冴える様な。
そんな感覚。
それは、ただの過大評価なのだろう。
それでも。
初めて、感覚に驚き。
今迄の腐っていた感覚がふと漲ったようなそんな、感覚。
それに驚き、歓喜した。
メロンソーダを飲む彼女。
日常で見せる子供のような笑顔。
家で過ごす全て悟った死んだ魚の眼。
俺は、彼女を好きでは無いし。
彼女も、俺を好きでは無い。
ただ友人としてお互いに尊敬して。
研鑽した、夏の甘い甘いメロンソーダ
溶けていく、氷とアイスの甘ったるさ
俺は忘れてなんていない。
あの時、あいつに自信持って言えなかったたった一言を言おう。
「俺は、西野条 左官。探偵の助手である。」と