表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/27

004「変わりゆく時」

「変わりゆく時」


・・・ある日、突然とつぜん「手首・ひじひざ・足首」等の関節かんせつれて乾燥かんそうしていた。・・・

私の乾燥肌に気付いたのは、お兄ちゃんで

私は、お兄ちゃんが買ってくれたボディークリームを事あるごとる様になりました。

・・・無意識化むいしきかに水分を多く取る様になる・・・

「お兄ちゃんめし」しか食べていなくて「塩分を取り過ぎている」なんて事は

絶対に無いはずなのに、私はのどかわいて御茶を沢山、飲んでしまい

何時いつも学校に持って行っている水筒すいとうの御茶が、足りなくなってしまう事が増えました。

・・・給水機きゅうすいきの水を飲んでから、異常なほどの喉の渇きを感じる・・・

あまりにも喉が渇いて、学校に設置せっちされている「給水機の水」を私は飲みました。

いくら飲んでも飲みりなくて飲んでいたら、おなかがいっぱいになって

気持ちが悪くなってしまって、学校を早退そうたいさせてもらいました。

・・・肘から手首、膝から足首の皮膚ひふかたくなり鱗状うろこじょうに変化する・・・

私の保護者は「お兄ちゃんとアブサン」で、まだ学校の時間だから

お兄ちゃんを動揺どうようさせたくなくて

お兄ちゃんが暴走ぼうそうした時、フォローしてくれるアブサンにメールだけして

一人でりょうの部屋に帰り、一人で自分のベットに寝ていました。

体の変化に気付いた時には、どうしたらいいか分からなくて

なけなしの記憶を辿たどり、水風呂に入ってお兄ちゃん達の帰りを待ちました。

・・・桜は進む症状しょうじょうおびえ、孤独こどと戦いながらマーフォークに変化した。・・・


サクラは…浴槽よくそうめた冷たかった水が、自分の体温で温まり

生温なまあたたかくなった事をとても不快ふかいに感じ

ベットから此処ここに来るまでにいた傷の所為せいで、深紅しんくに染まり

びたてつにおいのする水に、き気と恐怖をおぼえて、後悔こうかいする


『お兄ちゃん…早く帰ってきて!

アブサン…早く、お兄ちゃんを連れて帰って来てよ!』と

桜は泣きながらふるえる声でつぶやいていた。


昼休み…何も知らない故春モトハルとアブサンは、かすかに木漏こも日降びふそそ窓際まどぎわ

何時も通り『コバちゃん!アブちゃん!助けてよ!』と、やって来る

数人のクラスメイトや他クラスの同級生達にかこまれ過ごしている


故春はその中で、教科書を開いて勉強しながら昼食を取り

アブサンはその横で番犬ばんけんの様にたたずみ、一緒に食事をしているのがつねだった。


『アブちゃん携帯光ってるよ』

故春が、勉強に関する事なら愛想良あいそうよやさしくくわしく答えるので

頻繁ひんぱんに勉強を故春に教えて貰いに来る

クラスメイトの女の子達が、アブサンの携帯をかばんから引張り出す


『メールみたい!』『誰から誰から?』とさわぐ、女の子達から

携帯電話を取り返し、アブサンが桜のメールに気が付いた時には

メールを受信した時間から数時間程度、経過していた。


アブサンは少し思案しあんし、学校に居る時間総てを勉強時間にしている故春に

桜からのメールの事を話すと、読んでいた教科書も、食べ掛けの弁当もそのままに

教室から走り去ってしまう


『食べ終わったのを確認してから話すべきだったか…』と、アブサンは溜息ためいき

『ごめん、妹ちゃんが急病なんだ』と、女の子達を引き下がらせ

後片付けと、早退するための必要書類を自分のと故春のを作成提出して

2人分の荷物を持って、故春の後を追った。


故春は寮の部屋に着き、もどかしそうに玄関げんかんとびらを開ける

そしてその先に見えるダイニングキッチンのゆか

時間が経ち少しふちが乾き、中心部が朱色しゅいろに変色した血痕けっこんを見付ける


『桜?桜!何処どこだ桜!』と、半狂乱はんきょうらんになりながら

血痕のつながる桜の寝床ねどこ、2段目ベットの上の段・・・それから、浴室へと辿り着く

浴槽には、服を着たまま深紅の液体にかる桜の姿があった

制服の白い部分が赤っぽいピンク色に染まっていた。


故春は桜の息を確認し、急いで桜を浴槽から半分引き上げ・・・手を止める

そこへクラスメイトの自転車を借り、急いで帰ってきたアブサンが合流する

それに気付いた故春は、アブサンに助けを求めた

『アブサンどうしよう…俺、桜をどうしたら良い?』

故春の顔は血の気が引き、動揺をかくせず…なさけない事になっている


桜の状態を確認したアブサンは、故春のかたを強引につかんで目を合わせ

『故春、このまま死別で御終おしまいにするのと…

次に何時、桜に会えるかどうかも分からなくなるの…どっちが良い?』と

眉間みけんしわせ、真剣に質問をした。


『死なせたくない…でも、俺に助けられる方法は無いのか?』

故春は桜を浴槽に戻し、すがる様に浴槽の縁に掴まる

『ばぁ~か…そんなのあったら

もうすでに助かってる方向か…助ける準備をととのえてるころだろうよ』

アブサンは、桜にさわる事でれた故春に

洗面所のたなに置いてある、故春用のバスタオルを掛けてから電話を掛ける


『お久しぶりです…御無沙汰ごぶさたしております。アブサン・スミスです。

急な連絡で失礼します。今日は折り入って御願がありまして電話しました。

助けて下さい…モト…いえ

同室の小林故春の妹「桜」が、「マーフォーク」に成りました。

小林桜は負傷ふしょうしています。発見がおくれて、衰弱すいじゃくしています。

浴槽に溜めた水の中に居ますが…水が色付く程の怪我けがをしている様子です。

怪我の程度は分かりません、2~3時間程度この状態かと思われます。』

アブサンからは、何時もより数段無愛想すうだんぶあいそな声が発せられていた。


何故なぜ途方とほうれ、つかれた様子のアブサンが

取敢とりあえず、水入れえるぞ…』と、桜に手を伸ばす

故春はその手を押し留め『ありがとう…でも、後は任せてくれ』と

アブサンに掛けて貰ったタオルをアブサンにあず

『お前まで濡れる事は無いよ、俺がやる!指示してくれ』と微笑んだ


アブサンの指示に従い・・・

シャワーをいきおいよく出し、浴槽のせんを抜いて

排水はいすいあなに桜の体が触れない様、故春は濡れながら桜の位置を動かしキープする

その途中で意識を取り戻した桜が『お兄ちゃんだぁ~…』と言って故春に抱き付く

故春は桜にされるがままになっていた。


数時間後・・・

故春のくちびるが水の冷たさで紫色になった頃

濃い緑色一色の軍服に身を包み武装した集団が、了解を得ずに部屋に入ってくる


その無遠慮ぶえんりょな男達はせまい中、洗面所に居たアブサンを行き成り突き飛ばし

浴室の扉に激突させ・・。

浴室まで侵入して、桜から故春を乱暴に引き剥がし

今度は、故春を浴室のかべに突き飛ばす


突き飛ばされたダメージを残したまま、男達を押し退け

故春に駆け寄り怒るアブサン

その言葉は、故春の方に突き付けられた銃口じゅうこうで留められ

桜は、青い液体の入った袋に詰められ連れて行かれる


『嫌だ!行きたくない!お兄ちゃんと一緒が良い!』と

高音域こうおんいき振動しんどうする様な、液体の中でさけぶ桜の声がひびいていた。


それは怒涛どとうなる一瞬の出来事

『手荒な真似まねをして申し訳なかったが、一刻を争う事態だったんだ

悪く思わないでくれたまえ』武骨な男からの言葉に

故春とアブサンは、不快感しか感じなかった


そして今度は、2人も他の部隊らしき男達に引き渡される

故春は低体温の為に立ち上れず、担架たんかで運び出される事になった

アブサンは自分の名前を告げ…

何かしらおどしを掛けて、それに無理矢理に付きった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ