拍手掲載SS 何かについて
いろいろはっちゃけています。
アンケート「神官様の何か」より。
着替えの途中、それが気になったんですよ。
お腹をつまんでみる。
ふわっ……。やわらかいね……。
なんか、この、スカートの上にちょっと盛った、お肉的な何かを直視したくないんですが。何かじゃなくて肉……いやいやいや!
み、見なかったことにするぞ……こんなものはなかった! うん、それでいいよね。
今は宿屋でやっと一休みです。わーい久しぶりの人里だ! 晩御飯やおやつにテンションが上がるよ。
今日は一人部屋になりました。ごちゃ混ぜだと色々気にするそうです。私以外が……。確かに着替えは不便だと思いますしね! それ以外? あえて気にしません! これを主張したら、神官様が黒い笑いを見せていた。なんですかその笑顔。正直怖すぎます。
というわけで、旅の汚れをタライで借りたお湯で拭ってさっぱり落としてから、着替えて終了! そういえば、この後どうするのかな、話を聞いていなかった。
そんなことを思い出して、きちんとカギかけて、荷物持って、やってきました隣の部屋。
ノックをすると、どうぞとの神官様の声。
私は普通にドアを開けたんだけど。
速攻閉めました。
いや、その、うん。
目に入ったものが半裸の勇者様だった。下半身じゃなくて上半身だったからセーフ! 色々セーフ! どう見ても着替えの途中でした。あばばばばば。
いや、そういう状態では入っていいよと言わなくていいですよ! あれ、でも許可したのは神官様?
遠い目をして、ドアノブを持ちながら硬直する。うん、そうだね、とても素晴らしい腹筋とお腰をお持ちでした。って違う! 何を私は目に焼き付けているんだああああ! 痴漢ならぬ痴女じゃない! ちじょじゃないよ! ちょっと目に入っただけです!!! うわああああん!
ドアの前で半泣きになってると、神官様がドアを開けてにっこり笑いました。
「一緒の部屋だと色々弊害があるのを分かっていただけましたか」
こ、これは罠だったのか! まさかの教育的指導ッ! 私は恐れおののきました。
「いろいろと、まあ」
一緒じゃなくても弊害があるがな!
尊い犠牲になった勇者様なんですが、相変わらずの無反応でした。逆に慌てた私が申し訳ないです……いや、見ちゃったから私が悪い……のかな? あれ?
でもあれぐらい腹筋があればなあ。はあ。
じっとお腹を見る。