エピローグ
授業終了のチャイムが鳴る。
清秋はホームルームを得るとすぐに教室を出た。
今朝は、起きると教室の自分の席に寝かせられていた。
病院の院長室からの記憶がないのだが、恐らく事件は解決したのだろう。
前嶌医院と言う病院が謎の崩壊を起こしたこと、幸い怪我人は院長が軽傷だけだった事は今朝友人の弘樹から聞いた。
そこであれほど大量の死体をどうやって処理したのかは分からないが、出魅が何かしたのだと思う。
そして目が覚めるた自分の横に一枚の紙が置かれていた。
それは今自分が持っている紙であり、その紙の記入欄にはすでに全てのの項目が埋められていた。
さらに一緒に置かれていたメモ。
『授業が終わり次第これを記入して部室にて』
おそらくあの片眼鏡の少女のものと思われる、丁寧な字でそう記されていた。
だが余りにも強引過ぎるだろう。
これでは断る事も出来ないではないか。
そう思いながら渡り廊下を通っり、階段を下りる。
そして行きつく一階は食堂前の廊下。出美と初めて会った場所だ。
干渉に浸ることはせずに食堂から直角に曲がり、体育館方面へ向かう。
体育館を過ぎればすぐに目的地だ。
時刻は四時前。
六時まではまだ二時間あるので、自分が会おうと思っている女性はまだいないだろう。
そして立ち止まると、そこは何の変哲もないプレハブの前。
そのアルミ合金のドアの前。
目的の彼女はいないが、恐らくこの手紙の主はいるであろう。
唾を飲み込み、軽く咳払いをしてドアノブに手を掛ける。
ドアを空けての第一声はすでに今日の朝から決めていた。
ゆっくりとノブを回しながら、声を出すために肺から空気を送り、声帯を震わせた。
そして部屋の中が見えると同時発声する。
「すみません。入部したいんですけど」
その一言と共に、葛葉清秋の非日常は改めて始まった。




