ネコとバレンタイン(ホワイトデー(後編))リメイク
〇通学路(朝)
とぼとぼ歩く未来。
目の前を「ホワイトデーセール」と書かれたチラシが
風で飛んでいく。
未来「ホワイトデーか…」
溜息をつく。
前からショコラが歩いてくる。
未来「あれ…?」
立ち止まる。
バレンタインデーの日、湊の家の前でショコラと目が
合って逃げたことを思い出す。
未来心の声(湊君の家の屋根にいたネコ!?)
赤くなる顔と早くなる心音。
?「おはよう春先さん」
未来「え!?」
振り向くと湊が目の前に立っている。
未来心の声(み、み、湊君!?)
さらに赤くなる顔と早くなる心音。
未来「お…お…お…」
あたふたする。
湊「大丈夫?」
未来「はいん、だいじぶです!!」
湊「ならいいけど…」
首をかしげる。
ショコラに気づく。
湊「あれ…?ショコラ?」
ショコラ「にゃー」
未来「ショ…ショコラ…!?」
湊「そう。あいつうちの飼いネコのショコラ」
未来心の声(え…え~!!
野良ネコじゃなかっったんだ!!)
真っ赤な顔と破裂しそうな心音。
未来心の声(うそ!?うそ!?う…)
未来「きゃー!!」
何もないとこで躓きころびそうになる。
湊「大丈夫!?」
未来「は、は、はい!!」
あたあふたしながら言う。
湊「そろそろ遅刻しそうだからいこうか」
並んで歩きだす二人と一匹。
俯いてあるく未来。
未来心の声(なんか一緒に登校することになってる…
しかも挟まれてるよ…)
湊「そういばさ、こないだこいつがさ、俺の名前が入った
メッセージカード入りのラッピングされた
チョコ拾ってきてさ」
未来心の声(え!?)
未来「そ…それで…?」
うるさくなる心音。
湊「勿論俺のらしいから食べたよ。
すげーうまかった!!」
笑顔で言う。
未来心の声(そっか…湊君私のチョコ食べてくれたんだ)
照れた笑顔になる。
湊「けど直接貰わなくてよかったよ」
未来「え!?」
立ち止まり顔を上げる。
湊「だって直接もらったら告白断らなきゃならなかった
からさ」
未来「…」
顔が固まる。
湊「どうしたの?」
未来「い、いや…なん…でも…ない…です…」
俯く。
首をかしげる湊
未来心の声 (フラレた…)
しばらく無言のまま歩く二人。
湊「結局の話、好きとかってさプライベートとかで
仲良くするくらいにならないと分からなくない?
俺そこまで仲いい女子はさすがにいないから
告白されても好きとかよく分からなくてさ…」
苦笑いし頭をかきながら言う。
未来心の声(プライベートな仲…いつも遠くから見てる
だけのはずの私がそんなはずないもんね…
ましてや…友達でもないし…)
未来「そうだよね…」
湊「ん?」
未来「な…な…んでも…ないです…」
未来の頭に何か落ちて乗っかる。
未来「!?」
手にとってみる。
未来「桜のつぼみ?」
上を見上げる。
近所の家の桜の木の枝の上にはショコラ。
ショコラと目が合いしばらく見つめ合うと笑みを
浮かべる。
近所のおじさん「こら!!
なにやってんだこの野良ネコ!!」
ショコラ「にゃー」
ダッシュでにげる。
湊「なんだ!?」
手の中の桜のつぼみを見つめる。
そっと目を閉じる。
未来心の声(そっか…まだ私は湊君のつぼみにも
なってなかったんだね…)
そっと目を開けつぼみを見つめて、ブレザーのポケット
に入れる。
拳を強く握る。
未来心の声(このままじゃダメだ!!)
高くなる心音。
未来「あ、あの…」
湊「ん?」
未来「もし良かったら…私と友達になって
くれませんか?」
未来心の声(来年のバレンタインこそは)
完




