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旦那様、愛するつもりがないのはお互い様でした  作者: maruko


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31話

スマホの調子が悪く、5日間代替スマホを使用していた為更新できませんでした。

無事に返却されましたので(*´ω`*)ホッ

本日より再びよろしくお願いします*˙︶˙*)ノ

肩を揺すられて目を覚ましたのは朝になってからだった。

目を擦りブルリと体が震えた。


「⋯⋯⋯⋯えっと」


起こされたは良いが状況を把握するのに少しの時間を私は要した、なんのことはない頭が回らないのだ。


「ホリシオン様」


状況が掴めぬまま声をかけられギョッとして其方を見ると、私の肩に手を置いていたのはケトナー卿だった。


「えっ!?」


「おはようございますと言うにはまだ早すぎるのですが、そのお姿のままでは風邪を引いてしまいます」


「えっ?⋯⋯⋯⋯!」


ケトナー卿の言葉に私は漸く自分の状況を理解しようと頭が働き出した。

自身を見ると私にはガウンがかけられていた。

おそらく今ケトナー卿がかけてくれたのだろう、その下は⋯⋯昨日湯浴み後のままだった。

悪侍女達からニヤけた顔で着せられた薄手の初夜用夜着。

ハッとして立ち上がる。


「ケ、ケトナー卿!如何して夫婦の寝室に!」


「ホ、ホリシオン様!お願いです!冷静になってください!」


慌てたケトナー卿の言葉に瞬きを幾度か繰り返すと部屋の全貌が見えてきた。

よくよく見ると私の肩に置かれている手はケトナー卿の手ではなく女性の手。

アレッ?

私が実家から連れてきた侍女の手だった。

最初に目に入ったのがケトナー卿だったから彼しかいないと思いこんでいた。


「ホリシオン様、申し訳ありませんでした」


侍女のアニーが私へと謝罪する。

突然の謝罪に私の頭はついていけてない。


「アニー、何故謝るの?」


「ホリシオン様、まだ状況掴めてませんね」


私の問にはケトナー卿が答えた。


「本日、いえ日付は変わりましたので昨日、私はサッセルン侯爵家(ここ)へ到着した時に、ホリシオン様に休むように言われましたので、私に宛てがわれた部屋で休みました。そうしましたら先程医師から起こされましたので、使用人部屋の方に確認しに行きますとアニー達が閉じ込められていたので「何ですって!」助けたのです」


何ということか!

どうりで私の連れてきた侍女達がいないはずだわ。

閉じ込められていたなんて!

怒りにまたもや興奮してしまってケトナー卿の声が耳に入らなくなった私をアニーが手を握って意識を戻してくれた。


「ホリシオン様、私達は皆無事です。ただ閉じ込められただけです、危害は加えられておりません。ですがホリシオン様の元へ行くことが叶わず申し訳ありませんでした」


「ううん、アニー達は何も悪くないわ。謝る必要はないのよ。却って私の方が謝らなければいけないわね。サッセルン侯爵家(こんな所)に連れてきてごめんなさいね」


握られた手をギュッと握り返してアニーに言うと彼女は首を左右に振ってからもう一度頭を下げた。

それにしてもこの家は如何なっているのかしら?

アニー達は着いた早々に部屋に閉じ込められたそうだ。

本来なら前日までにアニー達の引っ越しは済ませていた筈なのに、昨日まで部屋割をしてもらえなかったという。

私が連れてきた侍女は5人。

多いかと思ったけれどメイナが居ることを考慮して多めに連れてくることにしていたのだ。

3人が荷物整理のため宛てがわれた使用人部屋に向かったそうだ。

残りの2人が私の着替えを手伝う為に後ろに付いていたら、曲がり角の所で意識が無くなったという。

予め想定していなければ動けないから、それは計画のうちだったのかもしれない。

そういえばこの家の執事は何処へ行ったのだろうか?


そこで私は初めてこの家に来てから、悪侍女以外とこの家の者に会っていない事に気付いた。


幾ら何でも私も間抜けだ!


私自身が冷静じゃなかったんだ。


未だ夫婦のベッドに一人でスヤスヤと寝入っているフォルク様を見つめた。


「ところでホリシオン様、まだ時間は早いのでお部屋で休まれますか?」


「⋯⋯休むどころではないわ」


「ですが⋯取り敢えずお着替えされた方が⋯」


アニーが遠慮がちに言ったけど、そうだった!こんな薄着で何時までもいるわけにもいかない。

フォルク様をケトナー卿に任せて、私は自分の部屋へと戻ることにした。


部屋に着くと残りの4人が片付けをしている所だった。


「みんなこんな所に連れてきてごめんなさいね」


私の謝罪に皆は口々に畏れ多いとかとんでもないとか言ってくれるけど、私は腹の括り方が違った事にもう気付いている。


此処は敵陣なのよ!


フォルク様とは彼が起きたらじっくり話す必要はあるけど、それとは別にこのサッセルン侯爵家の女主としてやるべき事も有る。


どうすればいいかは、今の所なんにも考えていないけど早めに反撃しなければズルズルになってしまう。

それにしても結婚前も色々と有り結婚してからもこんなふう。

ホントにサッセルン侯爵家(この家)どうなってるの?


甲斐甲斐しく働く侍女達には申し訳ないが私は「ふぅ」と大きな溜息を吐いた。



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