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勝ち残り戦③-面倒だ、まとめて相手してやるよ。


相手サイドの3番手は舞台に上がってきた、


ボクは魔神の鎧を消して向かい合うように立つ。


「・・・審判。」


ボクは選手が出揃ったことで安全地帯まで退避しようとしている審判を呼び止める。


「なんですか、マヤ殿? 準備がまだ終わっていないのですか?」


審判を勤めている将軍のカルロスさんは呼び止められたことに驚いたのか、そうたずねてくる。


「いえ、準備は済んでいます。ただ(いささ)か面倒なんですよ。


・・・・1人ずつ相手をしていくのが。」


ボクは笑みを浮べてそう答える。


「だからここは2対1でやっても良いですか?無論相手側が2ですよ。


ボクが興味があるのは向こうのチームリーダーだけなんですよ。」


ボクがそう続けるとカルロスさんは渋い顔をして、


「相手側が許可するなら良いでしょう。だが、宜しいのか?


レンシア様の皇位継承は貴女にかかって居るんですよ。」


そう、(さと)すように言ってくる。


「かまいませんよ。負けるつもりは皆無です。」


ボクがそう言うと向こうの3番手が殺気を放ってきた。


やれやれ、油断してくれると楽なのに、強がりだとは思ってくれないようだね。


まぁ、あんなの(魔神の鎧)見せた後に(あなど)る方がおかしいか。


「我々はかまわない。」


舞台の外に居る向こうのチームリーダーがそう言ってくれた。


と、同時に向こうの4番手も舞台に上がってくる。


「有難う。これでボクも少しは全力が出せるよ。」


ボクはそう挑発するように言うと、3番手がボクのほうに突っ込んできた。


まだ開始の合図も無いのに・・・


どうやら相手の3番手は短気なようだ。


ボクは白夜を構えて3番手に向けて魔力でできた弾丸を放った。


「っ・・・その武器は既に知っている。」


そう言いながら弾丸を紙一重で()ける。声からして3番手は女性だ。


どうやら副隊長くんの魔力銃を見てボクの白夜がどんなモノか知っているようだ。


そのまま(ふところ)に入られたので短剣を出して迎撃しようとする。


しかし、3番手は地面を蹴って後ろに跳んだので、ボクの攻撃は避けられてしまった。


「貴様、この程度の腕前で我らに2人で来いと言ったのか?


魔法の実力はあるようだが、魔法使いでは我らに勝てぬことを思い知れ!」


そう言いながら3番手はマントと仮面をとってボクに姿を見せる。


20代の女性で、褐色の肌に筋肉の鎧を纏っている。まさに鍛え上げられた女戦士。


武器はどうやら両手の鉤爪(かぎづめ)のようだ。


「まさか、今のでボクの実力が見れるなんて思ってもらっては困るよ。」


油断してくれたほうが戦いやすいけど、それでは駄目だ。


ボクの目的は恐怖を植え付けること。たかが2人に苦戦はできない。


「まぁ、お遊びはここまでで良いかな。」


ボクは傀儡糸を出して3番手の体に巻きつける。


「っ・・・ 例の糸使いとは貴様だったのか。


だがこの糸に対しての対策は既に付いている。」


そう言って3番手は鉤爪で傀儡糸を蜘蛛(くも)の糸のように軽々と引きちぎった。


「わぉ、コレは驚いたよ。 まさかあの短期間で傀儡糸を引きちぎれるようになるなんて。」


正直な話し、本当に驚いた。 まぁ、いずれはとは思ってたけどね。


「ふん、この程度で驚いてもらっては困る。」


「確かに・・・ねっ!」


ボクは前方に倒れるようにかがんだ。 4番手が後ろから攻撃してきたからだ。


「ほぉ、今のを避けるか。」


4番手はそう言って屈んでいるボク目掛けて剣を振り下ろした。


「当たり前だよ。君は気配を消すのがヘタだったからね。」


ボクは白夜の銃身で剣を受け止めると同時に立ち上がる。


2人の戦闘のプロを同時に相手するのはアマチュアであるボクにはやっぱり荷が重い。


「ほぉ、暗殺のスペシャリストである奴の気配の消し方がヘタだとはな。」


3番手が感心したように言ってくる。全知の力を利用したハッタリだけどね。


「さて、ボクは曲絃師だ。だからボクは糸で戦わせて貰うよ。」


そう言ってボクは手袋に巻きつけてある糸をたらす。


「馬鹿め、貴様の糸はさっき貴様の前で引きちぎって見せたではないか。」


「あんなのはボクが即興で作った糸だよ。


本当の曲絃師が使う糸を見せてあげるよ。」


ボクはそう言って3番手の鉤爪と4番手の剣に糸、鋼糸を巻きつける。


そして軽く指を引くと同時に2人の武器はバラバラに切断された。


「なっ!?」


「呆けている場合かな?」


うろたえている3番手のところまで一瞬で移動すると、ボクは鳩尾に拳を叩き込んだ。


無論、ただの拳ではなく、無属性魔法で強化した拳をだ。


3番手はそのままうつ伏せで倒れた。・・・死んでないよね?


4番手は3番手が倒されたことで警戒している。


「どうする? 棄権するなら見逃すよ?」


「冗談が上手いな?」


ボクの忠告に4番手はそう返した。


仮面とマントでどんな表情をしているのかわからない。


「そうか、なら・・・」


パチンッ・・・


指を鳴らすと同時にボクの背後に炎の龍が現れる。因みに東洋風の龍。


古代火属性魔法 炎龍


それがこの龍だ。


「もう一度聞くけど、どうする?これが最終勧告だよ。」


「・・・くっ、棄権しよう。」


4番手はそう悔しげに言う。その宣言でボクの勝利が宣言された。


やれやれ、殺さないのがこんなに難しいとは思わなかった。


いよいよあの男の出番か、楽しみだ・・・


やっと次で勝ち残り戦が終わります。


いやぁ、長かったですね。


今さらですけど、


いろいろ無茶苦茶になっている気もしますので、観想指摘お願いします。

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