暗闇の光
エヴィは春花達から目を逸らした。
「元々は父の不死身が研究者達の狙いだったのですが…父は人を喰う。研究者達からしたら扱いにくかったのです。そこで母を使い、コウモリの怪物の子を生ませその子供を研究対象に…母は全て知った上でした。」
「不死身の研究…」
レオンは何か考えていた。
「そして…ある昼下がり夜行性な私達家族は眠っていました。ですが、父の持つ能力の一つ、超音波で毎時間周囲の森を眠りながらも監視していた時、人間がやって来たのです」
晴れた日、日差しの強い時間帯だった。
エヴィの父、ルークは超音波を発しているエリアに誰が踏み込み目が覚める。
ルークは何かの間違いかと思い、より強い超音波を発する。すると、見えて来たのは館を囲む様に近づく人々。
「こんな真っ昼間に…」
しかめるルークだが突如仮面をつけた。すると部屋の扉は勢い良く開いた。
「お父さん!今のは!」
息を切らし現れたのは息子のルディと娘のエヴィだった。
ルークは普段から自分の顔を隠す様に仮面をつけていた。超音波を止め思い出したかの様にルディとエヴィに近づく。
「アリシアは?」
ルークは子供達を心配させない様冷静に聞いていた。
「お母さんならまだ寝てるよ!それよりも…」
「そうか…ルディ、エヴィ…良く聞きなさい。今すぐお母さんを起こしてアイツらが来たと言ってくれ。そしてお母さんが何を言おうと必ず従いなさい」
「……どういうこと…何が起きてるんだよ!」
ルディとエヴィは子供だが、いつもと違う父の雰囲気を感じ取りただ事ではないことだと気づいていた。
ルークは不安そうな二人を優しく抱きしめた。
「大丈夫…心配な事は何一つ無い…私の愛しい宝物」
「「お父さん……」」
重なるルディとエヴィの声はルークを強くした。
「さぁ!お母さんのとこへ行きなさい!!」
二人を離すと押し出す様に部屋から出し、扉を閉めた。
ルークは二人の気配がが消えると仮面外し腕で顔擦る。
「……愛してる」
その頃ルディとエヴィは母、アリシアを起こすとアリシアは驚きはしたが直ぐに冷静さを取り戻すと何かを持つ。
「ついて来なさい」
急足で後をついていく二人はルークに言われた通りにする。すると着いたのは使われていない昔の書庫だった。
中に入ると薄暗く、積もった埃で咽せそうになる。
その中で迷路の様な本棚をアリシアは迷う事なく進み着いた先の床端の絨毯をめくる。鍵穴があり先程部屋から持って来た鍵を差し込み開け、先に行くアリシアは近くにあったランプに火をつけると、無言で階段を降りルディとエヴィも驚きながらも階段を降りた。
「着いたわ」
暗い部屋は見える限りでは天井、壁、床は石で出来ていたが、それよりもその部屋の真ん中には大きな箱の様なものが置かれていた。




