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花飾りの約束  作者: ツルギ
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洋装と結び

 夜明け早々に列車が停車し、目的地へと着く。人々から注目を浴びながら二人は列車を降りる。

 「や、やっと着いた……」

 「はい…」

 疲れ果てている二人には朝日が眩しく思わず目を瞑る。 

 そんな、二人は列車が発車した時から珍しさから引っ切り無しに人が集まっていたのだ。最初のうちは子供に声を掛けられていたが、次第に大人へと変わり駅については入れ替わる様に人と話を続けていた。

 悪目立ちはしたくは無い二人は、人を邪険に扱わず平等に接していた結果だ。

 「レオン…まだ店もやってないから静かな公園で休もう」

 「…はい……」 

 ぼろぼろな二人は近くの公園にある東屋へ行き座ると、疲れからそのまま眠りにつく。朝日がすっかり昼日中に変わりレオンの重たい瞼が開く。

 

 あっしまった…かなり眠って……

 

 「あれ?……マオ様」

 一緒にいた長髪の男、マオの姿は無くレオン一人で東屋で眠っていたのだ。

 「とりあえず、私まで動いてしまうといけませんね…」

 ふーっと息を吐くレオンは目を瞑り木々の音や鳥の囀り、側にある池の波の音を聞いていた。

 

 癒されますね…

 

 列車の中とは違い人の声がしない公園の中はレオンにとって癒しになると共に春花の呪いも、糸の様に場所まで感じれる様に回復していたのだった。

 その中で明るい聞いたことのある声が響き渡る。

 「レオン見てくれ!」

 目を開けるレオンの前には洋装をしたマオが立っていた。

 「似合うでしょ?」

 「はいとても、長い髪をリボンで結んでいるのも似合ってます」

 「レオンに合わせて洋装にしたんだ。さぁ、昼食を済ませたらいよいよ行こう」

 「はい」

 

 

 「矢鷹、屋敷を囲う様に結界を張っといてくれ…」

 朝から身震いがする藤光はスイゲツを呼び出す。

 「すまない…この縁の中に居てくれ」

 無言で素直に従うスイゲツは床にチョークで描かれた円の中に入ると、藤光は部屋の中から屋敷を清め始める。

 「スイゲツ、君は春花と異界から来たんだね」

 「そうだ。肩に居る狐もな…」

 「ははは、迎えが来たってわけだ…でもな、人の子の春花を異界に戻すわけには行かないんだよ」

 「そうだな。あの場所は人には危険な場所…人は人の世で生きるべきだ……だがな、それを決めるのは春花だ!」

 「そうだね…まぁだから君と結んだんだからねスイゲツ、君は帰ることは出来ない」

 「ああ、そのつもりだ元々春花を守れなかったら今のとこには戻れないしな」

 強気に話すスイゲツは、春花が気絶していた時に藤光と主従関係の誓いを結んでいたのだ。

 それは春花をレオンの元へ返すため、ハクをコクコから助けるためだった。光一郎の血を引いている藤光は、もしも浄化をハクにするとハクは人の形には戻れないだろう。

 レオンは本気でスイゲツを追い出したりはしない。それはわかっていたが、春花を守れなかったのには変わらない。スイゲツは自分を犠牲に藤光に春花をレオンへ返す様にと持ち掛けていた。

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