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花飾りの約束  作者: ツルギ
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帰還

 すっかり闇夜に包まれた春花とスイゲツは急いで館へと帰った。


 「春花さん!!!無事で良かったです!!」

 涙ながらに出迎えたのは既に帰っていた、レオンとハクだ。

 「何もされなかったか?」

 思っていたよりも心配していたハクは春花の髪が乱れるほど撫でていた。

 「ちょっとやめてってば私は大丈夫。それにスイゲツは村にいた時はずっと守ってくれてたわ」

 「当たり前です!もし春花さんを痛めつけて泣かせでもしていたら、私はスイゲツさんを呪い殺してました」

 レオンはスイゲツを睨みつけハクは皆が疑問に思っている事を口にする。

 「で。スイゲツ、お前は何でまだ春花の部屋にいるんだ?」

 きょとんとするスイゲツにレオンも畳み掛ける。

 「用が済んだのでしたら、何処かに行ったほうがいいのでは?」

 レオンは微笑みながら座っているスイゲツに圧力をかけるが動じず平然としている。

 「そんな事言わないでよ。それに、行く当てもないから俺もここに住む事にしたんだ部屋も空いてたし良いでしょ?」

 「良いわけあるか!」

 「君たちだと、ハルは守れるか不安だしね。先生が守れない時は俺が守る。良い話じゃない?」

 決定権があるレオンに視線が集まる。

 「そうですね」

 「やった!」

 「ですが、条件があります」

 

 レオンが出した条件。

 1、春花に暗示をかけない。

 2、住むからには手伝いをする。

 3、一度でも春花を危険に目にあったらすぐに出て行ってもらう。

 

 レオンはそれを書面にして渡すがスイゲツはしたり顔だ。

 「いいだろう。でも、3番に関しては君たちは言えないよ?」

 「まぁそうですが、3番はスイゲツさんに期待を込めてです」

 笑顔のスイゲツに少し困ったレオン、納得いかないハクに当事者なのに置いて行かれている春花。

 上機嫌なスイゲツは椅子から立つと部屋を出て行き、隣の部屋へ。残された3人は溜息混じりに疲れ果てていた。

 そんな奇妙な生活が始まったのであった。

 

 

 -桜井邸-

 暗がりの中、椅子に座り考え込む貞三郎は頭を抱えていた。

 春花が居なくなって一ヶ月経とうとしているからだ。

 「まずいぞあの人が来る…このままでは…」

 切羽詰ったように脂汗をかき手に持っていた紙をぐしゃりとし机を2回叩く。

 「お呼びでしょうか」

 部屋に入って来たのは貞三郎の付き人、矢鷹だ。貞三郎は厳しい顔つきで矢鷹に命じる。

 「今すぐに春花を探せ」

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