表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
182/204

第2話 トリプルデート①

お待たせ致しましたー

 夏、手前の界隈。


 (さかえ)ではなく、名古屋駅の方にあるそちらで……表の人間界とは違ってレジャー施設がいくつか存在するらしく。



「……凄い」



 規模は、土地などが確立されている人間界とは違い……空間をねじ曲げて存在しているため、ある意味どこまでも続いているのだとか。


 そして、今美兎(みう)らの目の前にあるのは……隣の三重県に存在するレジャー施設に匹敵、あるいはそれ以上の規模を誇る大きな施設が広がっていた。



「今日は遊ぶよ〜!!」



 提案者である、のっぺらぼうの芙美(ふみ)が一番乗り気であった。



「……はしゃぎ過ぎよ、芙美」



 今日は美女モードの真穂(まほ)が一番呆れていた。だがしかし、彼女の格好は芙美に負けず劣らず、用意はたんまりと持っていたのだった。



「……真穂ちゃんが一番楽しみにしてたじゃない?」

「…………」



 美兎に言われると、恥ずかしくなったのか。つばひろの帽子で顔を隠したあたり……図星なのだろう。それから……今日誘った、恋人であり美兎の兄でもある海峰斗(みほと)の方へと行ってしまった。少し、可愛らしいと思ってしまう。



「いやはや、こう言う機会でもないとここには来れませんからね??」



 美兎の隣に火坑(かきょう)が来た。今日はメンバーに合わせて、猫人ではなく響也(きょうや)の姿でいた。今日も眩しいくらいに美しい。



「今日は本当にお仕事いいんですか??」

「はい。仕入れもちょうど落ち着いている時期ですし、たまには」

「よかったです」



 今日はふたりきりではないが、火坑と遊びに出かけられるのは嬉しい。小さく笑うと火坑から優しく頭を撫でられた。



「…………俺、場違いじゃ??」



 そして、ひとり。


 ある意味今回のメインである美作(みまさか)辰也(たつや)は……意気消沈しかけていた。趣旨を伝えていないのだから、当然ふた組のカップルがいちゃついているのに……自分はイレギュラーだと思ったのだろう。



「うふふ〜!! 辰也さんもちゃんと遊びましょう!!」

「へ、ぇ!?」



 もうひとりのメインである芙美が、辰也の腕を掴み……どこにそんな力があるのか、大の男を引きずって受付の方に行ってしまった。



「……俺の一個上くらいだっけ??」



 海峰斗がこちらに来ると……今日初めて会う美作についての疑問を美兎に聞いてきた。



「詳しくは聞いてないけど……たしか??」

「芙美はああ見えて、結構強引だからね? 今日の提案もいきなりだったし……」



 まさか、トリプルデートを企画するとは美兎らも思わないでいたが。とりあえず、置いていかれないように美兎達も芙美らの後を追う形で向かった。



「うわぁ……」



 受付をくぐれば、一度か二度くらいしか行ったことがない三重県のレジャー施設より、はるかに広い光景が広がっていたのだ。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ