システムの残滓
俺が呆然としていたら「口に合わないか？」と慌てだす矢口。
「違う、違う、美味すぎて、驚いてたんだよ」
ガツガツぺろりとお粥を平らげた。
「台所貸して、土鍋洗いたい」
「うんって。その前に、ごちそうさまでした。本当に美味しかったよ。料理できない何て、馬鹿にして悪かったよ」
「うん。わかればいい。今日は素直だな。いつも、その調子で素直でいてくれたら助かるのに」
「はいはい、気を付けまーす」
俺はベッドにもたれ掛かり、何となく異世界のノリで「メニュー」と呟く。
すると、視界に…。メニューが現れた！？
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◇アイテム ◇スキル ◇ステータス
◇マップ ◇クエスト ◇システム
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「えっ！？」
「なっ！？ どうした！？」
俺の驚く声に反応して、矢口も驚いてしまった。
「う、な、何でも無い…」
「驚かせないで、心臓が止まりそうになったぞ」
『ステータス』−『パーティーメンバー』−『矢口 沙織』と選択してみる。
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名前：矢口 沙織（女性20歳）
職業：大学2年生
身体：身長153cm 体重41kg B78/W60/H80 Ａカップ
能力：体力Ｂ 筋力Ｃ 知力Ｄ 容姿Ｃ 魅力Ｃ
欲求：食欲13% 性欲20% 睡眠欲7%
特徴：養護欲51% 承認欲44% 成長欲25%
習得：料理Ｂ 水泳Ｂ スキーＣ
装備：安物のTシャツ ショートパンツ
頑張る寄せブラ＆ショーツセット
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異世界のときのステータス画面とはかなり違うが…。
でも、個人情報まるわかりじゃん…。 やっぱりＡカップか…。
意外と性欲たまってんだな。
特徴って？
なになに…三大欲求以外で、その個人が持つ人格を形成する需要な欲求を、上位から３つピックアップしたものを表示か…。
養護欲か、なるほど…俺、現在進行形で介護されてんもんな。
それと承認欲？ あぁ…お粥褒めたら滅茶苦茶喜んでたし…。
あとは…成長欲か。矢口が、頑張り屋なのはわかっている。
頑張る寄せブラとか…あれでも女の子だもんな…胸のことは言わないであげよう。
「なぁ、矢口は…今日の予定とかある？ 無ければ、どっか遊びにかね？」
