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Not change affection  作者: janky
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2話



「愛桜…茶?」

「うん!おばさんお皿とお箸運んでおくね」

「いいのよ愛桜ちゃん、ゆっくりしてても」

「ダメダメ!ちゃんと働きます」

「おーい、愛桜!

そんなのほっといておっちゃんとお酒飲もう」

「親父、愛桜はまだ未成年だぞ」

「解ってる、愛桜はジュースな

ほら、こっち座れ」

「うん!」


拓人さんの家は男三兄弟、上の二人は高校を出てすぐ上京した…

一番上のお兄ちゃんは

今年32歳になる理人(りひと)さん

大手IT企業に就職して今は立派なチーフさんらしい


2番目のお兄ちゃんは

今年31歳になる優人(ゆうと)さん

大学を卒業と同時に有名なサッカーのクラブチームに所属してそれなりに有名になったんだけど、小さい頃からの夢で今は選手をサポートするトレーナーになってるって聞いた、小さな少年サッカー団も作ってる


そして、地元に残り実家の酒屋さんをついだのが末っ子の拓人さんだった


「娘が居ないからって愛桜を甘やかしすぎだろ」

「あら?未来の娘を可愛がって何が悪いの?」

「……兄貴に言えよ、二人共溺愛してっから」

「あんたね、愛桜ちゃんにも選ぶ権利があるわよ」


笑いながら母さんは俺を悪戯に睨んだ


「悪いけど子供に手出すほど困って…」

その言葉を遮るように、

ダンっと大きいな音と

「みおぉぉ!!!!!」

っと叫ぶ親父の声に居間を覗いた


「どうした?…っておい、愛桜!」


そこには顔を真っ赤にしてほわぁーっと寝転び天井を見つめる愛桜が居た


「話に夢中になって、間違って俺の焼酎飲んだみたいだ」


笑いながら言う親父を母さんが怒鳴り付けた


「どうするの!あなた!わらいごとじゃないわよ!!」

「ったく…とにかく部屋で寝かせておくから飯先に食べてて」


今にも夢に堕ちそうな愛桜を抱き上げ部屋に連れていった

思ったよりも軽い事に改めて、女の子だなっと思い階段ん上がる


「大丈夫か?」


部屋のドアを開けベッド脇の電気をつける


「愛桜?」

「う…ん」


拓人さんが二重に見えていく

私何してるんだろう…こんな嬉しいことないのに、抱っこしてもらって近くに拓人さんを感じれる

その懐かしさに拓人さんに回した腕を強めた


「降ろすぞ?」


そう聞こえた拓人さんの声に胸が痛くなる

キューって締め付けられていく

今まで本気だって何回も思いながら、どこか逃げ腰だった…

もし拓人さんが知らない人を愛してたなら?


「なんか…女の人の匂いがする」

「そうか?」


もし拓人さんが私の知らない人のものになるなら

そんなの耐えられない…


「ああ…昨日大学のダチが来て…っていつまでこうしとくんだよ?」


ベッドに降ろすが手を離さず首に回したまんまの愛桜の顔を覗いた

そして後悔した、知らない、気づかなかったいろんな感情が湧き上がる、見たことない瞳が俺の胸を脳を捕えた


「…拓人さん」

「ッ…」


不意に唇を重ねた愛桜の行動に目を見開いた

「っおい」

重なっただけの唇を離しトロンっと溶けた瞳を俺に向けた

「…おまっ」


バン!!

文句を言う前に回された腕が離れ布団に倒れていく

寝転び幸せそうな寝顔を浮かべた


「なんだ…こいつ……?」


誰の返事を聞くまでもなく、ただ俺の中で確かに何かが変わり出している

少し嫌な予感がした


「拓人?大丈夫?」

「…今行く」


ゆっくり確かめるように触れた唇を触る


無意識を意識に変えていく

そんな感じが嫌でも伝わってきた





「しかし大人になったな愛桜も…」

「本当に…変な虫がつかないようにしっかり守るのよ!」


居間に戻るなりそう言われ、変な汗がでる


「だから兄貴に言えって…」

そして俺は片手に持っていた焼酎を飲みほした




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