第一章ダイジェスト&人物紹介
第一章最終話と連続投稿ですのでご注意ください。
展開が遅くてイライラする第一章を読まないで済むダイジェストと
やたらと多い登場人物を整理するための登場人物紹介です。
第一章ダイジェスト
――そう、全ての始まりと終わりを告げる、春に。
主人公である鎌木二藍は中学卒業と同時に鎌木家の家業である織物や染め物をつくる工房に弟子入りし、悩みを抱えながらも憧れの職人になるために頑張っていた。
――「これはニンゲンじゃない。
人に化け、人を苦しめる。
俺たち世界機構が討伐し続けている邪悪な化け物だ」
そんなある日、二藍は突然現れた正体不明の男に襲撃される。しかし間一髪のところで白い髪の美少年:愛染乃至に助けられた。乃至が言うには男は闇と呼ばれる人ではない怪物で、乃至は世界機構“H.A”というその闇と戦う世界規模の戦闘組織に属しているらしい。
助かった?と思ったのもつかの間、乃至は二藍を処理すると言い出し、再び命の危機を感じて二藍はパニックになる。(実際は乃至は二藍が闇に襲われた記憶を封印しようとしていただけ)
するとその瞬間、二藍家が大切にしている染め糸が輝きだし、二藍は何かが目覚めるのを悟った。
――『二藍なら、解る事ができるの、
だって、二藍は…紅アカも、藍アオも、含んでいるから―――……』
二藍は闇と戦うための特別な能力を手に入れてしまったのである。
能力に目覚めてしまった二藍をそのままにしておくことはできないため、乃至に連れられて二藍は“H.A”の施設へと向かった。途中、ちょっとしたトラブルにより謎の少女と邂逅するが、二藍の中にその記憶が残ることはなかった。乃至の上司であるルストゥルトゥ大佐に面会するのだが、聞かされたのはまるでおとぎ話のような“H.A”の創設。
――500年前に有翼者と双子が交わした契約により、闇を退治する力を得た存在:能力者。
――能力者が“共鳴”することにより、自在に操ることのできる力の器:“魂の伴侶”
力を手に入れたからには、能力者として“H.A”で戦わなければならない。
戦いを選ばないのなら、能力を封印しなければならない。
能力を手放すかどうか迷う二藍だが、幼いころから憧れていた職人になるために能力と“H.A”の記憶を封印し、一般人として元の生活へと戻る。
――『これは、鎌木家を守るための最初の一手だ。』
しかし、運命は二藍に平穏を許すことはなかった。二藍は闇の襲撃を受け、封印していたはずの能力も再び目覚めてしまう。
――「俺、能力者として戦うよ」
否応なく“H.A”で暮らすことを強いられる二藍は、乃至の『非戦闘員として暮らす』という勧めを断り、戦闘員として戦いに身を置くことを決意する。
――「待ってるよ。君が一人前の能力者としてここに帰ってきて、一緒に戦うことができるのを、俺は待つ」
一人前の能力者となるために“H.A”の養成学園へと行くことになった二藍は、乃至と再会を約束して別れる。
――「愛染乃至中尉、君にパートナーをつけることになった」
二藍が学園に入ってから三か月後、乃至は新たなパートナーがつけられると知らされる。そのパートナーは、他でもなく鎌木二藍だった。卒業に数年はかかるはずが、ここまで早められた理由は二藍の中にある別の能力者の魂:“亡霊”のためであった。
――「これからよろしく」
“亡霊”の正体は不明なまま、乃至と二藍は再会を果たし、無邪気に笑い合う。
停滞していた“世界”が再び動き出すとき、その先には何が待つのか――
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第一章登場人物
*鎌木家
・鎌木二藍
本作の主人公。15歳。元職人見習いで現能力者。本来10歳で選ばれるはずの職人見習いに13歳で選ばれた。その時期が姉である枯野が次期当主の朽葉と婚約したのとほぼ同時であったために、朽葉に取り入って強引に職人見習いになったのではないかとあらぬ噂を立てられ、鎌木家では少々肩身の狭い思いをしている。(遅れて選ばれた理由として、職人見習いであった姉が婚約のために職人になることを諦め、またちょうど何人かの職人がけがや病気などで抜けてしまい、職人に不足が生じたためであると朽葉は説明している。)
二藍色の染糸と“共鳴”し、葛藤と翻弄を乗り越え能力者となる。能力者となってからはジェメッラが二振りのナイフとなっており、また能力者の“亡霊”をその中に秘めているが、どちらも詳細は不明。
性格としては気が強い方ではないが頑固なところがある。涙腺が緩いのが最近の悩み。
瞳と髪の毛ともに黒だったが、“共鳴”の副作用で瞳は薄茶、髪の毛は灰色に変わった。容姿はやや中性的で、鎌木家特有の童顔がややコンプレックス。
・鎌木枯野
二藍の実姉。優秀な職人見習いだったが、次期当主:鎌木朽葉の婚約者となったため見習いを辞めて花嫁修業に勤しんでいる。現在は海外留学中の女子大生。元の名前は佳麗乃だが、婚約者となった時点で枯野へと改名した。朽葉が鎌木家のために二藍を利用したのを知っていたが、二藍を大切な弟として思っているのに変わりはない。
『聖母』と称えられるほど広い器の持ち主だが、逆に二藍には心配されている。
容姿は二藍とよく似ており、美少女。
・鎌木朽葉
二藍の義兄。鎌木家次期当主。鎌木家の存続のために叔父である今は亡き鎌木紅葉が遺した“計画”を実行する。そのために二藍を利用することとなり罪悪感にさいなまれているが、次期当主としての責務を果たすためにはやむを得ないとしている。
・鎌木松葉
現当主。朽葉の父。
・鎌木黄櫨
朽葉の従兄弟。朽葉の秘書のようなことをしている。
くだけた態度だが根は真面目。
・鎌木葵
本家の少女。特殊な力を持つが、10歳という幼さのため体に負担がかかるので、普段は封印している。
・鎌木初雪
二藍の幼馴染。本家の人間では数少ない二藍の味方。二藍より二つ年上でお嬢様学校に通う。
童顔のため二藍より年下にみられることもしばしば。生まれつき色素が薄いため瞳と髪の毛は茶色。
・鎌木雪華
初雪の妹。内気で人見知りが強く、姉によくなついている。二藍のことは『二藍のお兄ちゃん』として慕う。
小学三年生。
*“H.A”
・愛染乃至
能力者。15歳。“H.A”所属の能力者で、水を操ることができる。能力は自由度が高く、攻撃も防御もすぐれており、階級は若くして中尉。他の能力者や闇からは“聖水”とあだ名されている。愛染家の養子であり、赤ん坊の時に捨てられていたのを当時の当主であった故愛染宗竜に拾われた。
落ち着いた性格だが、親しい者には感情的な面を見せることもしばしば。敵に対しては冷酷な対応をしているがやたらとちょっかいをかけてくる“青旗”のエボシはうまくあしらえずに困っている。
美少女と見まごうばかりの美少年だが、本人としては女顔がコンプレックス。その人間離れした美貌と穏やかな気質により男女問わず多くのファンが“H.A”内におり、ファンクラブも存在している。しかし本人はその存在に気付いていない。
・ゲドル・E・ルストゥルトゥ
能力者。サーベルをジェメッラとして戦う。階級は大佐であり、日本支部の指揮官を務めている。気真面目な性格のため気苦労が多く、陰謀やら何やらが飛び交う会議は苦手。フロルを秘書として勧誘したおかげで会議に出席するときの胃痛は減ったが、有能すぎる秘書にうだつが上がらない。乃至や二藍といったまだ年端もいかない者を戦場に立たせることを厭っている。
桃色の髪の毛がコンプレックスであり、せめて男らしい髪形にしようとオールバックにしている。瞳は左が黒、右が灰色のオッドアイ。
・フロル
美しく有能な大佐秘書。特技は紅茶を入れること。知略にたけておりルストゥルトゥの懐刀として裏では恐れられているが、乃至や烏有には善き姉として慕われている。左目を髪の毛で隠しているがその理由は謎。
瞳、髪の毛ともに薄い金色。小柄で華奢なのに巨乳。
・愛染烏有
能力者。ジェメッラはヨーロッパオオヤマネコ。二藍と同じくもとはただの一般人だったが、“共鳴”を起こし“H.A”で暮らすこととなる。嗅覚や視覚などが鋭敏であり、瞳が通常の人間より大きく猫を思わせる造りをしている。いわゆる猫娘であるがバランス良く配置されているためそれほど不気味な容姿ではない。
乃至やフロルを兄姉として慕い、少々ブラコン気味。
癖の少ない黒髪を肩で切りそろえ、いつも着物を着ている。瞳は深い緑色で、その美しさは初対面の二藍を魅了するほど。
・マルク・フライド
能力者。瞬間移動能力。階級は准尉。肉弾戦にはまったく対応できないが便利な能力であり重宝される。
年下を男女構わずちゃんづけで呼ぶ。フレンドリーな性格。
・ディフェリル・ザリアント
能力者。階級は准尉。相手の動きを止めたり、鈍らせる能力。
乃至の前任の中尉であった能力者を慕っており、乃至に僅かな反発心を抱いている。しかし一方で敵を一人で足止めする乃至を案ずるなど、矛盾した行動もとっている。
・李月仁
非能力者の戦闘補助員。黒髪黒目の青年。
・バイス=モンロー
能力者。ジェメッラは長剣。茶の短髪に黒の瞳で褐色の肌。
・ブルレイン・ライナック
能力者。ジェメッラは大矛。黒髪黒目の老人。現在は前線を退き、“H.A”所属機関ハリエイオス能力者養成学園で理事長を務め自らも教壇に立ち指導に当たっている。若き頃は“黒熊”と呼ばれ戦場で武勇を誇った優秀な能力者だった。
・セリン・トメラルキーユ
巨大な水槽に浮かぶ謎の少女。
二藍がマルクの瞬間移動時に飛ばされた“H.A”の施設内で出会うが、現在の二藍にその記憶はない。
外見は10歳程度で椿色の瞳と背丈よりはるかに長い金髪が特徴的。
*闇
・“銀の円舞”
闇のグループの一つである“黒櫻”に所属する。ランクD。銀の円盤に棘を生やしたり大きさを変えたりして攻撃をする。乃至により討伐された。
・オウギ、エボシ
闇のグループの中でも一大勢力を誇る“青旗”に所属。ランクは未知数。烏帽子を突き付け、「悪夢を見せてあげる」という台詞とともに標的を塵に変えていく。また、鉄扇を所持しており、物理攻撃もすることがある。
くだけた話し方とは真逆の残忍さを持ち、なぜか乃至には友好的だが同時に強い執着を見せる。
髪の毛は癖のある黒髪、瞳は昏い緑色。端正な顔立ちで年齢は不明だが見た目は十代半ば。
第一章の裏話、第二章の予告などは活動報告で順次あげていこうかと思います。よかったらのぞいてみてください。




