第三話(取り敢えず服を買おうじゃないか)
連投第四弾ですね。
祐奈「それもこれも、全てディケイドってやつの仕業なんだ」
裕也「何だって!?それは本当かい!?」
「「違うから」」
初っ端からネタで始まってすまない。
東崎裕也だ。
…あれ?俺毎回謝ってね?
まぁ、それはともかく祐奈の弟の名前は「東崎優弥」であった。
読みは同じだが、漢字が違うのか…
あのあと話し合った結果、お互いの相互点を書き出した。
・俺と祐奈の違い
性別
体型
…うん、それだけなんだ。
ちなみに夕凪と優弥も同じ結果になった。
しかし、ここで大きな違いが出た。
魔法の有無である。
俺達の世界が機械に発達した世界だとすると、祐奈達の世界は魔法や魔術が発達し、機械は『魔道具』として存在し、人知を超えた魔物もいるということだ。
俺は震えた。
恐怖ではない…歓喜だ。
求めた世界がここにある。覚悟が必要な世界がここにある。
誰の仕業かは知らないが、こればかりは感謝の極みだ。それも、今すぐ祭りを開きたいぐらいに俺は大きく歓喜の声を上げたい。
祐奈「しかし、キミ達自身がこの世界に来たとなると、服が無いな…幸い、今日は休日だ。優弥!母さん達起こして二人の買い物にいくぞ!」
優弥「わかった…!」
ちなみにこの世界の両親もフリーダム過ぎるようだ。
—————Bパートへ—————
俺達兄妹と、この世界の祐奈達の家族と共に街に買い物へ来ていた。
街並みは俺達の世界と変わらず、強いて違いを上げるなら、俺達の世界より緑が多いことだ。
「まさか大きい息子が出来るなんて…嬉しいわ~♪」
このぽやぽや~とした女性が我らが母上様、「東崎遊子」である。
「家族が増えることは良いことだ」
そして言葉数少ない厳格っぽい男性が我らが父、「東崎直矢」。
何が驚いたって、字も性格も性別も一緒なのだ。俺達の世界とこの世界とで。
逆に安心してしまう物があったりもする。
ちなみに、今俺たちは寝間着の上に体がすっぽり入るコートを来ている為、寝間着と気付かれにくくなっている。
季節が春でよかったよ…
さて、買い物を済ませてしまおうか・・・
~~家族買い物中~~
なかなか俺好みの服が多くて驚いた…
今の俺の服装は
白いワイシャツ
赤いネクタイ
黒いベスト
黒いスラックス
黒いソフト帽
…要は某Wのハーフボイルド探偵の格好だよ。いいじゃん、かっこ良いじゃん。
そこで何を思ったのか、祐奈の格好は、所謂…某Wの検索少年の格好だ。
…強ち間違っちゃいないんだが、周囲の目が…(汗
そして夕凪の格好は俺の格好のソフト帽とネクタイが無い状態の服装だ。
優弥の格好は白黒のフードパーカーに群青色のズボン。パーカーの中は黒いシャツという格好だ。
母さんの格好は黒いワンピースの上に白いベスト。
父さんの格好はシンプルにブラックグレーのスーツだ。
そんでもって今はファミレスにて食事中だ。
「そういえば、名前が一緒だと、どう呼べば良いか…悩むわ~」
裕也・夕凪「「ごめんなさい!!」」
そうだよな…親からしたら同じ名前がいる訳だからなぁ…
「良いのよ。私の場合は上の裕也を「あにゆーくん」、下の優弥を「おとゆーくん」、上の祐奈を「あねゆーちゃん」、下の夕凪を「ゆーちゃん」って呼ぶから♪」
その流れで行くと夕凪が「いもゆーちゃん」になる可能性があったが…良かったちゃんと考えてた(汗
「でも、私は良いけど…なおさんは」
「裕也兄、優弥弟、祐奈姉、夕凪妹」
兄妹・姉弟「「「「簡潔だ!?」」」」
「さっすがなおさーん♪」
兄妹・姉弟「「「「えええええええええ!!」」」」
フリーダムにしてマイペース。
それがこの両親である
ちなみに俺と祐奈がおろしハンバーグとペペロンチーノ、夕凪と優弥がカルボナーラ、両親がサーロインステーキだ。
うめぇうめぇ♪
~~家族食事中~~
買い物からの帰り道、祐奈が話しかけてきた。
「裕也。明日魔法学園に興味は無いか?」
「興味が無いと思うてか?」
祐奈の問いにニヤリと不敵な笑みを浮かべて俺は答える。
その答えに、祐奈は一層笑顔になって…
「ふふっ…そうかそうか♪そうだったな。キミは私、私はキミだ。興味など無いはずが無い…魔法学園でもよろしく頼むぞ?『私』」
「ああ、魔法の手解きの程、よろしくな。『俺』」
そう言い合った俺達は横向きに拳を合わせ合い、互いに笑いあうのだった。
次回、ついに魔法学園です