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学校に行かなくなって1ヶ月が経った

 学校に行かなくなって1ヶ月が経った。


「…」


 私の取った行動が合っていたのかわからない


「…」


 私は間違ったのかもしれない


「…」


 私は逃げてしまった


 学校がつらかったから逃げてしまった


 自分の部屋で学業に専念すると言って、部屋に引きこもってしまった


「…」


 最初は頑張った


「ぃゃ」


 最初だけ頑張った


「…」


               ○


 1週間もすると目的がわからなくなった。


「なんのために?」


 この言葉が出てくると、手が止まって次に頭が止まった。


 私は何の為に勉強するの?


 学校に行ってないのに、私は何で勉強するの?


 大人になるため!


「……?……」


 会社に入って化学は必要なの?古文は必要なの?この難しい数学は出てくるの?これは一般常識なの?何のためにやってるの?誰のためにやってるの?やりたいことももくひょうもないくせになにしてんの?

 そうなると全てのやる気がなくなる


 そうなるとベッドで横になりスマホを眺める


 スマホで動画を見てると時間が過ぎてくれる


「…」


 空はいつの間にか夜になり、母に呼ばれご飯を食べる


 何もせずとも腹はへる


「勉強はどう?進んでるの?」


「ぇ、ぅん」


「じゃあ、今日何やったの?ノート見せて」


「は?なんで?」


「なんでって何!あんた何もやってないんじゃないの!」


「え?は?なんで!なんで見せなきゃいけないの!って言っただけじゃん!」


「やったんなら見せれるでしょノート!さっさと見せなさいよ!」


「は?うるさ!なんなんマジで!意味わかんない!やだ、ぜったい」


「さっさと見せろって言ってんの。さっさと上行って取ってきなさい。速く!」


「ああ!もう!うるさいなあ!黙ってご飯も食べられないの!マジめんどい!」


 私は今の感情を露呈するようにドン!と大きな音を立てて立ち上がり、大きなため息をついた。


「だったらさっさと取ってこい!」


 私の感情を受け取ってしっかり怒鳴られた。


「ああ!もう!うるさ!」


 無駄に大きな音を立てて階段を上がる。そして無駄に大きな音で扉を閉める。


 イライラしてモヤモヤして、どうすることもできない感情が体の中で駆け回る。このイライラをぶつけるように机にある教科書を手に取り全力でドアに向かって投げた。すると母が


「あんた何やってる!さっさとノート持って来いって言ってんの!」


 と階段下から怒鳴ってきた。


「うるさい!死ね!」


 死ね死ね死ね!頭の中で何度も唱えた。


「なんなのあんた!」


 母が階段を大きな太鼓のような音を立てて上がってくる。私はイライラが収まらない。上等じゃない!という気持ちが先に立つ。ドアの前で仁王立ちで待ち構えてやろうかと腕を組む。だがノートを見られると非常にやばいのも相まって、走ってドアノブを握る。


「さっさと出てきなさい!」


 母がドアノブを握る。


「うるさい!ムカつく!大嫌い!」


 全ての力を手に注ぎ、それを阻止する。


「あんた!クソ!何考えてんの!さっさと開けなさい!開けろ!」


「母親のくせにクソって言わないでよ!」


「あんたは死ねって言っておいて私がクソって言っちゃいけないってどういう事なのよ!どういう理屈よ!」


「うるさい!バカ!」


「バカっていうな!バカ娘!」


「バカ親!」


「……」


「………」


「…………」


 するとドアノブに入っていた力が急に弱まる。


「はぁ…もぅ、ぃぃ、もぅぃぃわ、あんた…もう知らない。ご飯も作らないし、もうあんたの世話もしない。したくない。めんどくさぃ…」


「ええ!全然大丈夫です!」


「はいはい…もうあんたなんかと話したくもない…もう疲れた。もういいわ。どうでも…私のせいにしないでね…」


 そう言いながら力ない足音がゆっくり離れていき、母は自室のドアを閉めた。


 それでも私はイライラしてムカムカして、その怒りを枕に顔を埋めて叫んだ。でもそしたら、またイライラした。ノートをドアに向かって投げて、筆箱も投げた。そしたら椅子も投げたくなったが、少し怖くなって枕にした。そしてまた枕を拾ってベッドにダイブして、顔を埋めて叫んだ。


 それでも怒りが収まらなかった。

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