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No More Goodbyes  作者: ちくわ犬
***本編***
18/34

ミノスの秘密(閑話)

ちょっとしたこぼれ話です。

エルラードとの散歩から帰ってきたある日。


アリスは疑問に思っていたことをミノスにぶつけました。


「…でも、ミノスさんとはエルラードくんは大丈夫なんでしょ?なんで私だけって…」


「あはははは。アリス様。こないだ事件のお話したとき、どうして私がすべて見ていたのか気になりませんでしたか?私は酒瓶に閉じ込められていたのですよ。」


「酒瓶?」


「ええ、私はレモネサルタン家に代々仕える使い魔です。今は人間の姿になっていますがね。」


「えっ!?」


「もちろん、他の人には内緒ですよ。」


ミノスは人差し指を唇につけながらウィンクしました。


「じゃあ、わざと歳を取った姿にしているの?」


「まあ、そうですね。その方が色々便利ですし。…まあ、実際300歳は超えているので腰は痛めてますけど…」


ぎっくり腰にはなるもんね、と思い出しながらアリスも笑ってしまいました。


「ミノスさんの若い姿見てみたいです。」


にこにこアリスが言うので調子に乗ったミノスがぱっと姿を変えて見せました。


「わっ!素敵です!私の好みばっちりです!」


お褒めの言葉にミノスも赤くなっています。

 

と、次の瞬間いつものミノス爺に戻ってしまいました。


「あ、残念!もうちょっと見せてくれてもいいのに…」


「いえ、その。」


さっきまで赤い顔していたのに今度は青い顔をしているミノス。不思議に思ってアリスが振り返ると…


怖い顔したエルラードが立っていました。


「いいですねぇ、好みだなんて言って貰えて…」


嫌味たっぷりに言うエルラード。目が笑っていません。


(助けてください、アリス様…)


ミノスの情けなそうな顔を見てアリスが助け舟を出します。


「大丈夫!エルラードくんは一般的に見たらミノスさんなんて及ばないほどの美形だから!」


ニコニコ、アリスが言いました。


(アリス様から見てでないとフォローになりません…)


その後、泣きそうな顔のミノスがエルラードに二度とアリスの前で若い姿を見せるなと釘をさされていたのをアリスは知りません。






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