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第9章 勝ったのは、どっち? パート2

さて一方、さっき 紀矢のりやたちを食べてしまった大蛇はというと、これまた どこからやってきたのか 鋭い目をしたヒョウと、タイマンを張っている真っ最中でした。

「よし、よし、行け行け! やっちめえ!!」

真夜中だというのに 大声で 大蛇を応援している、ヤンキー王子・スピカ率いる バタンキュラー共。


「蛇は、執念深い」って どこかで聞いたような気がしますが、この青白く光る大蛇、テレビの野生動物番組に出てくる コブラ以上にしぶとく、ヒョウの爪でやられても、シッポをかまれても、まだまだ向かってきます。 そして、隙あらば ヒョウに巻き付いて 締め上げてやろうと、チャンスを狙っているようです。 お互いにかまれたり、よけたりしているうちに、蛇も ヒョウも かなり疲労が溜まってきました。 すると 後ろを向いて 逃げていこうとした大蛇が、一瞬のうちに こちらに向き直ったかと思うと、鞭みたいに体をしならせて 大きな頭で ヒョウをぶん殴ってきました。 その勢いで、後ろに飛ばされたヒョウ。 側にあった電柱で、頭と背中を 打ってしまいました。

痛みでうずくまっているヒョウを 一飲みにするつもりなのでしょうか? それとも、とどめを刺そうと 巻き付くつもりなのでしょうか? そろりそろりと 蛇の頭が、こちらへ近づいてきます。

つい先ほどまで 蛇に声援をおくり、わーわー騒いでいた バタンキュラー共も、息を殺して見ています。

ヒョウは、うずくまったまま。 蛇の餌食になるのは、もう時間の問題です。


次の瞬間でした。 ヒョウを飲もうと 口を開けた大蛇が、急に暴れ出しました。

「おい、どうしたんだ!? 早いとこ そいつを食ってしまいな!!」

スピカは そう言った直後、思わず息をのみました。 大蛇の太い首から、ヒョウがぶらさがっていたからです。 ガッと 口を開いて、自分の顔の方へ迫ってきた大蛇の首に、残った力を振り絞って ヒョウが食らいついていたのです。 急所を狙われた大蛇は、ヒョウを振り落とそうと 頭を揺さぶったり、体をばたつかせたりして 暴れていましたが、とうとう力尽き、ダウン。 体中から煙が出て、口と鼻から 大量の泡が吹き出したかと思うと、体の青白い光を点滅させながら 消えてしまいました。

「ち、ちくしょう! こんな事なら 蛇じゃなく、ライオンにしとくんだった。 このお礼は、後でたっぷりしてやるぜ。 おれは、絶対忘れねえからな! 行くぞ、おまえら」

スピカは、電柱にもたれて こちらをにらみつけているヒョウに 捨て台詞を言い放つと、子分共と 黒い翼の 空飛ぶバイクで、東の星空へと飛び去っていきました。


バス通りの道ばたに残っているのは、さっき消滅した大蛇から出てきた泡の山と、電柱にもたれかかったまま、バタンキュラーが飛び去っていった方を ぼんやり見上げている、一頭のヒョウだけ。

えっ? 蛇に飲み込まれていた「チーム ファンキー・ビケット」の四人は、結局 助からなかったって事?

徹君とおるくん、いったい何をしているのでしょう?

〰つづく〰


 「ファンキー・ビケット」 次回のお話は? 

 徹です。 


 紀矢君たちは,全員大蛇に食べられてしまっていました。 先に帰った僕のせいです。 

 みんな、ごめんね。 本当にごめん。 


 第10章 やだ❗️ いやだ❗️

 ご覧ください。

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