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20 〇マ娘

プール横で、エアマットに寝転がるリノちゃんにオイルマッサージ!



「なんかお兄ちゃん、モクモクしてない?」

「そりゃあサウナから出てすぐだからね。ほら見てよ、湯気がオーラみたいだろ?」

「男の子ってそういうの好きだよねー」

「むっ、子供だと馬鹿にしたなっ。君の身体からも煙出してやるっ(シャコシャコ!)」

「熱っ! ま、摩擦とオイルで火つけようとしないでっ」


冗談はここまでにして、真面目? にオイルマッサージ。


ヌチ……ネチ……


「お客様ー、力加減はいかがですかー」

「くるしゅうないでーす」

「因みにこのマッサージには料金が発生してまーす」

「ハメられた! あっ、でもその都度払えばお兄ちゃんの時間を買える……? サブスクはないのっ!?」

「サブスクだぁ? 僕に安定性と定額性を求めるのかっ。日によっちゃ気分で適当なマッサージするのが目に見えてるのに安定したサービスなんて提供出来るかっ(グリグリッ)」

「んほぉ! ゴリゴリ(指で背中の)奥を刺激されてるぅ!」

「おらっ、おらっ、ネットで得た適当な知識でツボ押ししたりするぞっ。針とかお灸にも手を出すぞっ」

「お、お兄ちゃんにヤられるなら是非も無しっ」

「この指圧によって後日、副作用で寝違えたみたいになっても当院では一切の責任を負いません」

「日によってはサディストで無責任なお兄ちゃんも良い……」


まぁ僕の適当なマッサージで妹のヨミちゃんが変な事になった試しは無いから大丈夫だと思うけど。


ヌチ…… ヌチ……


「お客様ー、今日はこのまま寝そべってるつもりですかー」

「でーす。でも店員さんが泳ぎたいんなら付き合うよー。あーしは泳げないから手ぇ繋いでてねー?」

「そうしていつの間にか手を離してるやつですねー」

「自転車の練習かな?」

「泳げないでも、あっしはお客様がその水着でちゃぷちゃぷする姿を見たかったんですがねー。スポーツする女性は美しいものでさー」

「そうは言ってもなー、泳ぐ事に興味は……あっ! でも、ナイトプールってとこでならやる気出るかなっ。イルミネーションが綺麗らしいじゃんっ? そこでならキラキラでちゃぷちゃぷする私を見せられるよっ」

「なにっ。ダメですよあんな俗物の集まる場所はっ。プールに入っただけで妊娠すると聞きますっ」

「偏見だぁ……(ナイトプールの)流行りから五年くらい経つのに……。まぁ確かに、ナンパ目的の男女が集まるとは聞くけどさ、勿論、私が言ってるのは他の人が居ないプライベート空間で、だよ」

「そういったプールの貸し切りならそこまで値段も高く……あっ、そーいえば」


僕はある事を思い出す。


「お客さん、海には興味ないかい?」

「海ぃ? 唐突だねー。そりゃー行きたいけど、さっきも言ったように周りの人の目がねぇ」

「そんなお客さんに朗報だ。なんと、一日五万でビーチ付きの島をレンタル出来るサービスがあるらしいぜ?」

「なにっ!? そ、そいつぁーマジぽんかい!?」

「ああ。和〇〇にある無人島でさー。本来はパーティーだのサバゲーだのの需要らしいが、四人からでも借りられるらしいぜ? 夏の思い出、作りに行きたくねぇかい?」

「つっ、作りてぇ! 五万なら即出せるぜ!」

「まぁ待てよお客さん。俺っちもいつまでも甘えてられねぇ。皆で楽しむんだ、料金は折半といこうや」

「ま、まぁ、兄さんがそれで気が済むってんなら……」

「とは言ったものの、俺っちの懐事情は寂しいもんよ。なんで、バイトでも、と思ってな」

「なにっ。そうなると兄さんが忙しくなって一緒に居る時間が減るじゃあねぇかっ。オイラからすりゃあ色々と本末転倒だぜっ」

「なぁに、俺っちも長くやるつもりはねぇ。短期で、だ。俺っちの自立を見守ってくれや」

「兄さん……」

「汗水流して働いた分、当日の感動もひとしおってもんよ。ビーチでお客さんの撮影会、やろうぜ?」

「へっ……全く。見ない間にデカい男になりやがって……!」


江戸っ子な感じにカッコよく決めたは良いが、実際バイト先などはノープランだ。

別に、稼ぐ目的なら(ネット活動とかで)色んな方法は知ってるが、単にアルバイトを経験したかっただけである。

うーん、マッサージ屋さんはありか?

今もこうして、慣れたように手を動かせるし。


ヌルリ ヌヌルリ


「あひゃ!? ふへへっ、お兄ちゃん、ワキとか腰とかお腹はくすぐったいよー」

「ただのマッサージですよ。皆さんやってますから」

「本格的にエロマッサージ始まったね……!」


そうは言うが、勿論敏感な部分は避けてる。


チュ……クチュ……


「んふふっ……んふっ……んっ……んっ……あんっ」


クチクチ、粘度混じりのオイルの音に、彼女の声も混じり合う。

次第に、艶っぽく、粘っこい、そんな反応に。


「あんっ……さ、さっきから……お兄ちゃんが触れてるとこ……熱いよぉ……」

「ククク……そろそろ効いてきたようだね」

「な、なにをしたのぉ……?」

「クク……マッサージで単純に血行を良くして体温を上げたんだぁ……」

「なんて卑劣なぁ……」


くねくねと情け無く腰をよじらせるリノちゃん。

白かった肌は既にもう朱に染まっている。


「へへっ、あまり嬌声こえを上げるもんじゃねぇぜ。他の子達に聞こえちまう」

「だってぇ……抑えられないよぉ……」

「仕方ねぇな……これでも咥えてなっ(ズイッ)」

「(ガボッ)んーっ!」


勢い良く、顔の前に差し出した僕の手首にかぶり付くリノちゃん。


「んっ……ひょっはい(塩っぱい)……」

「まぁサウナ出てからそのままだからね。……おっと(ニヤリ)やるなお客さん、謀られたぜ」

「ふぇぇ?」


本人は無自覚らしい。

図らずも、今、彼女が最初に望んでいた覆い被さる格好に。

この体勢だと、まともにマッサージなど出来ない。


「いや……まだ『ここ』は刺激してなかったな」

「ふぇ? (クチュ)ふぐぅっ!?」

「(ヌチャヌチャ)耳にもツボが多いらしいね。つまり、神経が多い(敏感)ってこった。触るだけでくすぐったいだろう? こうやって耳たぶ弄ったり、小指で穴をクポクポしたり」

「ヒャアアン!」


ビクンッ 僕の手首から口を離しつつ、彼女が跳ねた。

ずり落ちそうになる僕だが、なんとかしのぐ。


「全く、振り落とそうとするとは、なんてじゃじゃ馬な牝馬だい」

「ひひぃん……」

「本当は、直接『口で』やる方が上手くやれるんだぜ?」

「らめぇ……これ以上は耐えられないよぉ……」

「馬が人の言葉を喋るな(尻ペシッ!)」

「ひひぃんっ!」


ウ◯娘かもしれん。



「あへぇ……(ピクピク)」


リノちゃんがバテちゃったんで、次はシノさんを探しに行こう。

どこにいるかなー? (悪役)

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